パリから戻ってから10日以上も経ってしまった。
瞬く間に季節は巡り、桜は去って新緑を加勢する雨が降っている。
その後、パリの美術館の学芸員ジュリアンからTV出演して展示している獅子頭を紹介したとの連絡
が来ている。遂に長井の獅子頭がフランスのTVで話題になった訳である。
さて、花見客の対応でバタバタしていたが、シルバーセンターからの応援に来て戴いた方が飯豊町の
添川の方だった。獅子頭について尋ねると自宅に獅子頭を所蔵しているとの話である。30年程前に
その方のご親戚の伊佐沢芦沢の竹田家から買い求めた物だと言う。獅子の作者は竹田吉四郎。
そして早速今朝、その獅子頭の写真を送ってもらった。
総宮型の獅子頭をイメージしていたが違って、飯豊系の形で先頃取材したばかりの飯豊町中の田林家
で見た形だった。
この形は西大塚薬師堂の竹田吉四郎の作の獅子頭とも類似している。しかし、田林
家の獅子は年代的に古い事と、耳や幾つか異なる作風を感じるので吉四郎の作とは確定出来ない。
この形で一回り小さい獅子頭は、長谷部吉之助の作風を感じるが定かではない。
長井市九野本で生まれた竹田吉四郎は教員退職後、昭和初期から数多くの優れた獅子頭を残してい
る。
第一に総宮神社に昭和三年に収めた獅子頭は、伝統的な獅子頭の様式を破り独特な獅子の表情
を刻んでいる名品である。その他にも五所神社、巨四王神社、草岡津島神社、東五十川生僧観音、
等、その他市内外に獅子頭を数多く残している昭和を代表する獅子彫りである。
上伊佐沢の私の母親の実家にも、吉四郎の作の小振りの獅子頭が有り、芦沢の竹田家や中伊佐沢の
山口家などにも吉四郎作が確認されている。飯豊町萩生月岡神社、伊藤嘉六家等にも小獅子があり
調べればかなりの数の獅子頭を制作している様だ。
今月28日より長井市の道の駅「川のみなと長井」で第三回目の獅子頭展を予定している。
今回は20年前にドイツ獅子舞い巡業に行く切っ掛けになった「世界の中の演劇展」に展示された
獅子頭と巡業に用いられた獅子頭、現在長井や白鷹で獅子頭を制作している「隠れ獅子彫師」の
獅子頭を展示。竹田吉四郎の古い獅子頭も展示する予定であるので是非ご覧戴きたい。
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2024.11.23 (田村桂子)獅子頭
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2023.04.08 (モリヤ)お神楽についてですが
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2023.03.22 (獅子宿店主)黒沢の住人様
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2023.03.22 (黒沢の住人)感謝
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2022.12.08 (獅子宿店主)もりや様コメントありがとうございます
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