二獅子頭の塩梅

  • 二獅子頭の塩梅

獅子頭がお目見えしました

一見して漆の塗りが良く健康そうですが、満身創痍

本獅子は舌が数年前から破損してねじ止めされたままとか・・

修理した舌もまたヒビが現れたり

 

修理ご依頼の地区は過疎も甚だしく、戸数25戸で神社を維持し祭りを行っているという

お祭りを行う為に一戸負担金が数万円だとか

それだけに信仰深く、地区民にとって大事な祭りの獅子頭なのでしょう

 

小さな破損のうちの修理があれば、大きな破損に広がらないのですが、

これから精密検査と治療法を検討致します

 

写真右手 古い獅子頭の方は梅津弥兵衛 弘化元年の作

高さ40㎝のL型の形状が特徴

獅子頭を持ってみると非常に背が高く見える作りです

本獅子とされる方は平成9年 白鷹町小形三郎氏作

 

この獅子を眺めていると・・獅子頭が語り始めます

自分は竹田吉四郎似だとか・・どこが痛いとか・・

誰かが変なもの塗ったとか・・頭にロウソクの鑞を被ったとか

ぶづぶつ独り言を呟きます

 

 

2014.02.11:shishi3:[獅子宿works]

お世話になります

我が地区の獅子頭がお世話になります。
よろしくおねがいします。

何か塗ったとはどんなご様子なんですか?
2014.02.15:獅子男:[編集/削除]

コメントありがとうございます

  • コメントありがとうございます

お世話様です ご無沙汰しておりますね

 

梅津獅子の方だと思いますが・・

地元の方が前歯の修理の際ブロンズ金を使用

ブロンズ金とは銅の合金の一種を細かく粉末にしカシューの透明な塗料をメディウム

にして調合したものです

金箔とは違い手軽に塗れるのですが、いずれ錆びてしまうのが欠点です

小形獅子は比較的若い獅子ですが、診察の結果いたるところに爆弾ヒビが

仕掛けられて爆発の予兆が見え隠れしているようです

しかも歯の当たり方が悪いですね

前がくっつかず奥歯と唇の端あたりが接しています

切れた舌はビス三本で辛うじてくっついている状態でした

 

梅津獅子は文久元年に制作されたもので、かなり修理を施されていますが

病魔が転移し木口、脳天そして鼻筋から唇へとパッカリ割れ重篤な状態

従来の方法では同じ様な破損転移を繰り返すばかり

最後の手段

FRPで表と裏からバックアップ修復法を検討しております

今年のお祭りまでは二頭を蘇らせたいと考えていますので宜しく御願い致します 

長くなりましたので・・ではまた

2014.02.16:[編集/削除]

この記事へのコメントはこちら

以下のフォームよりコメントを投稿下さい。
※このコメントを編集・削除するためのパスワードです。
※半角英数字4文字で入力して下さい。記号は使用できません。