HOME > 獅子宿works

一旦休養

  • 一旦休養
レプリカのレプリカの制作を一旦休養

お店に三頭を並べてみました 雌獅子も夫獅子が増えてまんざらでもない様




展示室も獅子頭が増えて手狭になってきた感があります




さて鮎貝のお獅子から今度は成田のお獅子・・八幡宮同士で親戚にあたるのでしょうか





白い木地が酸化したのか褐色がかってきている

少し削ってみると素肌の様な白い木地が現れた


未乾燥だがベルトサンダーで削れるので仕上げてみる

鉄砲の跡や皮入りの部分を修復

あまりに奇麗な白さなので隅々まで白く仕上げたくなる






今日は店も忙しかったので顎は月曜から・・・賄いの新蕎麦が美味かった~♪
2014.10.27:shishi3:コメント(1):[獅子宿works]

タテガミ2

  • タテガミ2
素材の手強さから途中で放棄しようとしたレプリカ獅子頭もだいぶ仕上がってしまった

フカフカした良く無い部分があり実際には不向きであるが、なかなかお目にかかれない資料

としては充分すぎる位の価値がある


微妙に主観を投入してみた

歯や顎に、西大塚の赤獅子に見られる様な曲線を投入・・・作者が同じ自説に基づくアレンジである

耳の下のタテガミから頭にかけて、反対側までの黒く塗られる部分のアウトラインに浅い彫り 
を入れた

この部分は塗り師の裁量にゆだねるところだがしっかり位置づけをしてみた



さてタテガミの話の続き

全国の獅子頭のタテガミはどうなっているのか調べてみる

浅草神社


ご覧下さい・・・ぶっ飛んだでしょう?

古~い獅子頭には眉や唇の縁に、抜けた毛穴の跡がある獅子頭がありましたが

実際に毛が此の様に植えてある獅子頭は珍しい

色は水色と黄緑・・・脳天には宝珠と角

長い頭と耳の角度は成田や五十川の獅子に似ているような・・・


こちらは熊本の真っ赤と黄色の獅子頭



染色したヤクの毛を使用しているのかと思います

和紙で作ったと思われるタテガミとヤク毛との合わせ技




鶴岡の民俗芸能・・という資料の表紙の獅子頭


白鷹町西高玉の獅子頭と似ているのが気になります

やはりこちらでも白馬の毛と和紙のコンビネーション



金沢のこの獅子には馬の栗毛が植えられています
額に家紋が入り、タテガミの茶色が上品な雰囲気



首都圏で盛んな一人立ちの寿(ことぶき)獅子 背中までタテガミがあり獣感満点  
獅子のリアルな仕草を舞いに取り入れています



タテガミはまだまだ様々ありますが・・こちらは岩手のお獅子(権現様)のタテガミは

大幣(おおぬさ・ぬき )で和紙で作った紙垂(しで)御幣を取り付けられています

神主がこれを持ちお祓いをするのはご存知だと思う



獅子舞いには、大幣を振りお祓いする所作が込められているのではないか・・

獅子の前では自然と頭が下がるのを思い出していただきたい





やはり葬式の際に和尚が白い毛の払子(ほっす)で祓う所作も同等

白い毛はヤクの毛でつくられている

ヤクはヒマラヤ、ネパール原産の高山寒冷地に適応した牛科のやたら毛の長い動物

ネパールは仏教の本場 ヤクの尻尾は悪魔払いの意味で玄関先に吊り下げられるらしい





獅子頭のタテガミや鼻髭などには、神聖で特別な意味合いが込められているようだ



2014.10.25:shishi3:コメント(9):[獅子宿works]

タテガミの話

  • タテガミの話
寒くなってきた

仕事するに丁度良い気温の季節になってきた


ところが昼から娘の引っ越し運搬にかり出され山形市に

・・空身のボッコレ軽トラは348の山道も快調快調


娘のアパートはなんと4階・・重たい荷物を持って下って上って

うっすら汗ばんで、けっこう良い運動量だった・・・今夜は爆睡だろう

戻って気になるレプリカのレプリカの制作

赤のラインがライオンっぽく気に入っている

レプリカのレプリカで所有は自分になるので、大いに主観を注ぎたいと考えている


さて獅子のタテガミいろいろを見る為に、全国あちこち見て回った

・・・といっても旅した訳じゃぁない

ネットで全国の獅子頭画像を検索してみた

地元長井市内で一番毛深い獅子頭は成田と五十川だろう



頭の後ろから眉毛ラインまでビッチリ、惜しむ事なく百本以上のヤクの毛植毛されている

長井の総宮系も顔が見えない程の神秘的な表情を醸す白毛で覆われている

暗い闇夜でも視覚的効果は抜群だ

女性ファンもこの白いタテガミで女心の母性をクスグルのではないかと密かに考えている

見返しという、歌舞伎の見栄の様な所作の際や、大きく口を開け振りかぶる歯打ちの際も

長いタテガミは一瞬猛々しい表情を演出するのだ




ここで一休み
気になるボクシングの対戦がある事を思い出した

白鷹町の獅子頭は、耳の下に巻き毛を彫り込んで黒漆でタテガミを描く

さらに脳天に穴を開け金のタマネギ状の宝珠や皿状の円盤状が付いた棒を毛の束と一緒に差し

込む  毛が足りない場合は穴の周りに植える場合も有る

白鷹の赤獅子の舞いは上下の動きが主なので、上下の度に毛がフワリフワリとなびくのが

美しいとされている










2014.10.22:shishi3:コメント(6):[獅子宿works]