獅子宿燻亭3
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軸の留め
西大塚の赤獅子です
写真の様な口を開閉するため、キノコみたいな短めの軸棒があります
大抵は軸の末端に穴を開け爪楊枝状の栓で固定したりします
その栓の抜け落ちを嫌い、アルミの針金を穴に通し邪魔にならないように
その軸棒キノコに巻きつけたりと工夫しているようです
写真の赤獅子み紐を使っていますが・・
注目すべきはその結び方
こんな合理的でスマートな結び方は初めて見ました
両軸のそばにホゾが見えますか?
以前ここには持ち手の棒があったのでしょう
するとこの獅子の後頭部の右側、幕穴付近に少し大きめの穴がありました
ここに右手用の持ち手を取り付けるのかと思います
先頃、納品した白鷹町の横越文珠の獅子と同じ様式です
何故白鷹の獅子が川西町西大塚に伝わっているかは不明ですが
横越文珠は長谷部吉之助の生地である白兎とは目と鼻の先・・
遠い昔、何か関わりがあったのかもしれません
薬師堂の法印様の話によると黒獅子導入以前、この赤獅子でお堂から
下の法印宅までの短い距離ですが練り歩いたということです
後に白鷹の本格的な獅子舞の形は伝わらず、隣の今泉稲荷神社の獅子連から
総宮系の獅子頭と舞が伝授されたということです
川西町の寺社では先に赤獅子が伝わり、後に黒獅子が伝授されたようです
ただ赤獅子の舞は伝わらず、黒獅子の舞がほとんどです
全て黒獅子に転嫁した訳でもありません
時田の八幡寺では赤獅子で長井市の成田の獅子を習ったという話を住職から
お聞きしました
長井系の獅子舞の導入は単純に川西の隣が長井だった事が要因かと思われま
すが、ますます謎は深まります
そうです!この獅子の中の色が黒というのも珍しい・・
普通は赤なのですが・・
他に獅子頭は長井市九野本の竹田吉四郎作と南陽市法師柳佐藤耕雲作
と私が制作した獅子があります
2012.12.20:
獅子宿店主
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