やまがたでの日々の暮らし・自然・風景

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日の出時刻06:54から8分ほど過ぎた頃だが、蔵王山系北側稜線上の雲に反射した光が降りてきた。

こんなに日々の光が違う地域って、ま、国内の盆地や日本海側では当前な事かも知れないが、地球規模で言えばやはり意外に稀なのかも知れない。

(上の画像は、良い色に燻製された完成時のお肉)

さて、前述<Step10>では、塩抜きしたお肉の余計な水分を抜く事を行った。
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■Step11■

<Step10>で肉の余計な水分はかなり抜けているのだが、次の燻煙に取り掛かる前に肉の表面を乾かす、っと言っても肉を10〜30分程度風に当てるだけである。表面があまりペタペタしなくなる程度でOK。目的は、表面に水分があり過ぎるとその部分に煙が付着し過ぎてしまうためだ。
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■Step12■

いよいよ、厄介な燻煙作業だ。

燻煙時間は好みにもよるが、私は1回当り2時間程をメドにして2日間連続で行う。
(2時間程×2回=4時間程)

オーブントースターの下段から、(1)木片、(2)油受けのアルミホイル、(3)肉、の順にセットする。熱源の位置は、木片だけを加熱するので下段のみとする。

(1)は、鉄板の上に直接に木片を置く。
  (木片は、燻製づくり用の桜のチップをDIYショップなどで購入)
(2)は、鉄板の上にアルミホイルを載せる。
  (肉から出る脂や肉汁を受ける。特に油が焦げて煙が出ると味が極端に落ちてしまうので、要注意)
(3)は、アミの上に燻煙する肉を置く。
  (煙が満遍なく回る様に、肉同士が触れたり重なったりしない様に置く。)

温度管理のため、ちゃんと温度計もセットする。

今回のベーコンの燻煙温度は、脂肪が溶け出さず、赤身部分(たんぱく質)が白く固まってしまわない・・・という微妙な温度帯の65℃〜75℃位で、この温度帯をうまくキープするのが大きなポイントだ。

なお、温度調整はオーブントースターの扉の隙間を開いたり閉じ気味にしたりして行う。

ちなみに、オーブントースターに付いているダイヤル式等の温度調整は、この場合役に立たない。何故なら、木片が煙を出して焦げる際に自ら熱を発してしまうためだ。とにかく、煙の出方と温度計を見ながらの、扉の隙間の開閉が勝負の鍵となる。
(この行程については、本当に<設備勝負>となり、ハムづくりの工場や工房など設備には全然かなわないのだが…。)

なお、木片が燃え尽きて煙が薄くなってきたら、木片を再び注ぎ足す。

さてさて、ここは本当に根気が必要な部分であるが、ほど良い香りと色が付いたベーコンのためならば、なんのそのだ!しかしながら、最近は、住宅地でモクモクと煙と匂いを出す事にも気が引けるし、1回当り2時間×2日連続という時間作りも大変だ。

そこで、ご近所の家の窓が閉まる夜の時間帯に、自宅のベランダで行う事にしている。これならば、暖かい部屋でテレビなどを見ながら時々(・・・っと言ってもけっこう頻繁だが;)温度計や煙の出方などをチェックすれば良い。
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■Step13■

上記<Step12>がメデタク終了したら、肉を取り出して外気などにさらして室温程度に戻し、

光を避ける意味で、アルミホイルなどに包んでしまう。ま、これで食べても良いのだが、10℃以下で最低2日間ほど寝かしてからの方が、味が馴染んで美味しい。
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■Step14■

かくして、「Aoyama流:ほぼ勝手にベーコン」の出来上がり!!!である。
今回は、フレッシュな庄内豚のバラ肉を使用してみました。
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★後記

(1)私は一家で消費する一年分をつくってしまうので、アルミホイルで包んだベーコンをジッパー付きビニル袋に入れて冷凍庫で保存し、必要な分だけその都度切り分けする事にしている。

(2)他にもっと簡単な燻製料理も沢山あるのだが、ベーコンづくりにこだわるのは味のポイントになる調味具材だからだ。以前、(魚の)カツオの一番美味しい食べ方は「カツオ節」だ、という話を聞いた事があるが、もしかすると、それの感覚に近いのかも知れない。

(3)何故、「ほぼ勝手にベーコン」というタイトルにしたかと言うと、素材が持つ自然の力で勝手に熟成して良い味を醸し出してくれるからである。

★追伸

ベーコンを利用した料理は「燻した香り」が特徴なので、それに負けない様なワインやメリハリがつくワインが良い。また、たまにはスモーキーなウイスキーなども良いかも。

もうちょっと具体的には、イタリアやスペインなどのミネラル感豊富ながっしりボディーでちょっと黄金色がかった様な白ワイン。またメリハリを利かせるとしたら、カベルネ・ブランやシャルドネ系も良い。山形県産ワインのシャルドネ種白ワインやリースリング系白ワインもなかなか合う。もちろん、白やロゼのスパークリングワイン全般もOK。

◎最後に、カロリーの採り過ぎにはご注意を!(←自分に言い聞かせているみたい;;;)

今朝は、雲が厚くてドンヨリとしていたので足元ばかりを見ていたら、
耕作放棄地の近くにキジの足跡がクッキリ残っていた。(日の出時刻06:54の18分後)

昨日、日が照って暖かく活性が高くなったキジが、餌を探しに動いたのだろうが、緩んだ雪に残した足跡が、昨晩から今朝にかけて冷えて、そのまま凍ったのだろう。
カタチだけ見ると、なんだか子供の頃に図鑑で見た恐竜の足跡に似ている気がするぅ。。。

ま、考えてみると、天候・気候・時間帯・月齢などにより、人間も野生動物も、イワユル「活性」が変る様だ。

気圧が高く天気の良い休日などは、行楽に出かけたり、買い物なんかをしたりもするが、それは「活性が高い」と言えるし、それに伴って自ずと経済も活性化する様だ。また、気圧が低く、おまけに冷たい雨などが降れば外出をひかえたりして「活性が低く」なるけど、それもこれも自然な事なんだろう。

ニセアカシアの棘が、なんか・・・痛寒い感じだけど、夜明け18分前の晴天の透明な青に、わずかにオレンジの光が入って来ている。(日の出時刻06:53)

初夏の頃のニセアカシアの花の香りをふっと思い出す。

・・・・・・今日は、X'masかぁ。。。 


ま、今晩は、久々にワインでも飲もうかなぁ。

前述<Step8>以降、ほぼ放置(・・・と言って良い)しておいたお肉が程よく熟成している頃となった。ビニル袋を開けてみると、ちょっと生ハムっぽい様な香りがする。もちろん、腐敗臭は無い。

ちなみに、これからの行程は、<Step9>塩抜き、<Step10>余計な水分を抜く、<Step11>風乾、<Step12>燻煙、<Step13>寝かせ、<Step14>とりあえず完成!・・・と進む事となる。

さてさて・・・、
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■Step9■

<Step8>が終わったら、ここで塩抜きを行う。塩抜きをする理由は、このままでは塩辛過ぎるからである。要するに、塩漬け(塩蔵)していたキノコや山菜を戻す事と同じだ。
肉の表面を水で軽く洗った後、ごく細い流水で一晩ほど塩抜きする。溜め水でも良いが、水はたっぷりと張り、時々水を全量交換しつつ、一昼夜ほど。
(作業時間:5分=その後は流水まかせとなる。)
いずれにしても、塩の抜け加減は、肉の端っこをちょっとだけ切って食べてみて確認するのが確実だ。でも、もしも、完成後に多少塩辛ければその分だけ料理の際の塩を減らせば良いし、その逆もまたシカリだし。先ずは失敗を恐れずにやってみると意外になんとかなるものだし、次回からの要領も掴める!というものだ。
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■Step10■

流水(もしくは溜め水)で塩抜きしたお肉の余計な水分を抜く。
以前は、キッチンペーパーなどで水分をふき取って、その後、1〜2日ほど冷たい外気に晒したものだが、近年は秘密兵器を使う様になった。
その私の秘密兵器とは・・・本来の使い方とは縁遠いが(汗;)市販されている「ペットシート」だ。水分はガンガン吸ってくれるし、ポリマーに吸着されて逆流しないし、外に染み出しても来ない。加えて、その高い機能の割には非常に安価でもある。

能書きはそのくらいにして、塩抜きした肉をいきなり直接にペットシートで包み、

ビニル袋に入れて、

それを発泡スチロール箱や保冷箱などに入れて、

またまた、1日ほど気温10℃以下の冷暗所に置く。(冷蔵庫内もOK)

(作業時間 合計10分程度)
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あとは、ちょっと「風乾」し、その後「燻煙」、そしてちょっと「寝かし」で「完成」だが、その中で<Step12>燻煙が一番厄介で手間もかかる。

ちなみに、以前は、七輪に炭をおこして、ボロナベに木片を入れて直火にかけて煙を出し、その上に肉や魚、チェダーチーズなどをセットした一斗缶をかぶせて行ったものだが、最近は使わなくなったオーブントースターで代用する様になった。
温度管理やコントロールも重要なので、この部分は完全に<設備勝負>だと思う・・・が、一般家庭だし、欲を言ったらキリが無いので、先ずは「これで頑張る!」のだっ。


後日=>★Final.家庭で出来る「Aoyama流:ほぼ勝手にベーコン」づくり・・・に続く。。。

日の出25分頃前の蔵王山南側稜線の光。(今日の日の出時刻 06:53)
まだ周囲は暗いが、何か・・・染物のベニバナ色っていう感じかなぁ。。。

淡く複雑な古代色の様な色合いを上手く使うのは、やはり日本人が得意だが、もしかすると京都や金沢など盆地や日本海側の方に多いのかも知れない。

そんな特有の色彩感覚も、この国の地理的・地勢的位置に拠る、自然環境や大陸との適度な距離がもたらした歴史などなどから醸成されたもので、それをなんとか継承させてもらっているお陰様なんだろうなぁ。

奥羽山脈を越えて屈折し、蔵王山にかかる雪雲のフィルターをくぐり抜けた光が、やっとのことで田に積もった雪面に降りた。

当地の冬の朝については、「陽が射す」という表現よりも、「光が降りる」と言った方が、なんか・・・自然だ。

今日は冬至という事で、山形県の日の出時刻は06.51 Night-time=14時間30分、Day-time=9時間30分。

冬の太平洋側の朝の光は、強烈に直裁的にやって来るし、それは感動的でもあり、圧倒的で神性すら感じるかも知れない。翻って、日本海側の当地に降りる朝の光は、淡く量も少ないが、だからこそ、もしかすると「妖精」が見えるかも・・・。

・・・そう言えば、谷崎潤一郎の「陰影礼賛」を思い出した。昨今は、読む人も少ないだろうなぁ。

未だ明け切らない畑の隅に、ナツメの実が残っていた。
(今日の日の出時刻 06:50の3分前)

ナツメは更年期障害の予防に良いとも聞くが、それを知ってか?知らずか?、秋の頃には、まだ1歳の犬っ子(妹)が落ちた実を拾ってカジっていた。
ちなみに、兄(3歳)の方は、実がコロコロ転がれば遊ぶが、それ以外はほとんど興味を示さない。

木で熟してそのまま凍った果実は、糖度が高くなると聞く。
ま、自然にフリーズドライの方向に進むのだろう。国際的には、収穫を遅らせて凍ったぶどうだけで作ったワインだけを「アイスワイン」と呼べるらしい。
ホンモノのアイスワインは大好きだ・・・が、ハナシは逸れた。

実は、ナツメの赤が好きだ。

赤と言っても、それほど単純じゃーない。
盛夏の頃の、オレンジ色も入った赤の時期。
秋の頃の、艶やかさを増して非常に濃い品格の高い朱肉の様な赤。
そして、冬の頃の、乾いた血の様に黒味を帯びた赤。

どれも、ごくごくありふれた近所の畑の片隅で、毎年見られる

予想はしていたが、朝起きてみると雪がどっさり。それに未だ降り続いている。
家の雪掻きで体も暖まったので、カミさんと犬達と山に散歩に出かけた。

今日はR348から少し入った白鷹山の東裾の林道や小径。
雪はすでに太もも辺りまであるので<カンジキ>の出番とあいなる。
林道や小径をたどり、逸れて沢をひとつほぼ詰めた後、右にトラバースして尾根に出て、尾根を下り、再び林道に出るという、およそ3時間のコースだった。

下の画像は愛用の<深雪用の輪カンジキ>で、飯豊町岩倉:Iさんの作。
左の大きい方は直径約35cm。右の小さい方はカミさん用で直径は約30cm。

さすが、岩倉という豪雪地帯で培われたものなので、軽くて丈夫で浮力があり、一般的な小判型のかんじきよりもずっと深雪に強い。おまけに、構造がシンプルで簡単な補修なら山の中でもすぐに可能だ。
もうすでに6シーズンも使い続けているが、全然問題ナシ。スペアも準備はしているが、出番はまだまだ先になりそうだ。

実は、以前は私もカミさんもスノーシュー(西洋カンジキ)を使っていたが、先輩から勧められ、試しにこの岩倉:Iさん作の「輪カンジキ」を使ってみたら、その使い勝手の良さと軽さの差があまりに大きく、それはもうマギレもない<カルチャーショック!>。

拠って、スノーシューは、知り合いのご夫婦にペアで差し上げてしまった。

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