精のノート

▼マダリソの思い出  学校閉鎖??????

今全国ではインフルエンザが猛威をふるい、学級閉鎖をせざるをえない学校が増えている。わが九里学園もその渦中にあり、今日明日と不安な日々を過ごしている。
こういう状況の中、よく「ザンビアでも新型インフルエンザが流行っているの?」と聞かれる。

ザンビアでは新型インフルエンザは全く騒がれていなかった。
だから学校閉鎖なんてありえない・・・・・

はずだった。

が・・・・・・

なんと、なんと僕の配属先の学校が学校閉鎖になってしまった。

理由は・・・・「コレラ」

今年(というより毎年なのだが)の雨季にコレラが大発生し、多くの人々が苦しんだ。コレラは感染性の病気であるため、政府と教育省はコレラが発生している地区にある学校すべてを閉鎖することを決定し、1月に一ヶ月間も閉鎖されられた。

コレラは糞尿など含まれるコレラ菌が水や食物に付着し、それを口にすることで感染する。
僕の配属先はいわゆるスラムにあり、当然インフラが整っていない。雨季には雨水で道路は川のようになり、部落に設置されている簡易トイレ(のようなもの)が壊れ、汚水があふれだす。また、共同井戸などにそういった汚い水が入り込んでしまうという恐ろしいことも・・・・・。

さらに路上で売っている果物や野菜なども洗わずに口にしてしまうことも感染の原因になっている。

伝達方法が確立されていない社会の中で、生徒たちは学校が閉鎖されたことなど知らないため、朝登校してしまう生徒もいた。
そういった生徒にせめて宿題を与えて帰そうと同僚たちと話し、黒板に宿題を写していると警察がやってきて怒られる始末。

僕も大雨で川となった道を靴を脱いで歩いて渡ったことが数知れず・・・・
よく病気にならないで帰ってこれたなあと今更になって我ながら感心する。

結局2月にはいりコレラがおさまり始めたころ、ラジオで学校再開がアナウンスされ、久しぶりに子供たちの顔を見ることができた。
彼らは学校が始まることが待ち切れなかったらしく、満面の笑みで
「ハロー先生!また勉強しようね!」と声をかけてくれた。
2009.10.30:sei36

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