くろーばーはうすのおはなし
▼心の傷の治し方。
毎日、ほとんどは、明るく、騒がしく
あわただしく過ごしていますが、
時折、何の前触れもなく、
落ち込むことがあります。
たとえば、
子供が言うことをきかないとき、
両親と意見が合わないとき、
仕事のことで愚痴りたいとき、など。
自分一人の胸の内に納めなくては
ならなくて、ため息をつきたくなる
こともしばしば…。
それから、周囲にはあまり自分から
死別の母子家庭だと言うことはないのですが、
どうしても話さざるえない状態になって、
話すと、びっくりされて、
よく「ごめん、辛いことを聞いて。」
って、あやまられます。
別に、あやまらなくていいのに…。
私たちって、そんなに可哀相に見えるのかな。
多分、あまり多い事例ではないから、
大部分の人はどう接したらいいのか、
分からないのだと思います。
そういう周りの反応をみると、
余計、何にもなかったように
明るく振る舞ってしまう癖は
いつのまにかついているかもしれません。
子供達の前でさえも…。
[画像]
これは、夏に今井繁三郎美術館に3人で行ったときの写真です。
実は、この少し前に、一人でこの美術館に行きました。
帰ろうとしたときに、ここの館長さんに
なんとなく自分のことをしゃべってしまいました。
そうしたら…
「あのねえ、私の父が亡くなったとき、私も一年くらいは
父の跡を継ぐっていうので必死でなにも感じなかったの。
でもね、1年過ぎたら、突然感情がぶわぁっ!って吹き出してきて。
収集がつかなかったの。自分が思ってもみなかった感情が
どんどんやってきて、どうしようもなかったのよ。多分、あなたも
その時期なのよ。だから、そういうときはそういうものだと
受け流す方がいいと思う。
だから、私はあなたにがんばれっては言わないわ。
多分、十分がんばってきたんだと思うし。」
それから、
「いい母親になんかなろうと思わない方がいいわ。
私なんて4人育てたけど、全然母親業なんて完璧にできない!って
周りにずっと言い続けてたわよ。」
ずっと「がんばれ。辛い状況でも弱音を吐くな。まだ、頑張れる。」って
言われてて、そういうものだと自分に言い聞かせて…。
事実、自分の身内にも、励ましの意味があったのでしょうが、
「愚痴ったってしょうがないでしょう。頑張らなきゃ。」
とずっと言われ続けて。一体どこまで頑張れば、ゴールが見えるのか。
私が辛いと思うのは、おかしいのかって思うくらいでした。
だから、こう言われて、かなり救われた気持ちになりました。
そういえば、仕事で会った方で、ご主人を数年前に亡くされた方が
「いまだに、感情の波があるのよ。でも、そういうものだと
受け入れるようにしているの。」とおっしゃってました。
[画像]
「人が人から身体に受けた傷は、薬で治せるけれど、
人が人から受けた心の傷は、人でしか癒せない。」
という言葉を聞いたことがあります。
私も、いつか心に深い傷を受けて
辛い気持ちで苦しんでいる人に
接することがあるとき、
ほんの少しでも、ほんの一瞬でもいいから、
その人の気持ちを軽くしてあげられたら…
と思っています。
画像 (小 中 大)
2009.11.14:saish2009
⇒HOME
(C)
powered by samidare