大東住宅株式会社/佐藤晋悦

大東住宅株式会社/佐藤晋悦
ログイン

板張り床(フローリング・縁甲板)の点検・補修

●起こり得る不具合
 きしみ、反り
 木は乾燥収縮の大きな素材なので、季節によりわずかに寸方が変わり、そのた
 めに軽微なきしみや反りが起こることもありますが心配いりません。
 季節を問わずいつでもきしみや反りがある、時間と共に段々ひどくなる場合は
 構造く体(床組みなど)に問題があることが予想されますので専門の業者に依
 頼しましょう。

敷地の排水の点検・補修

●起こり得る不具合
 害虫発生、蟻害、地盤沈下、腐朽

●点検のチェックポイント
・雨の降っている日、もしくは降った直後に、敷地の水はけ状況を目視で確認

●水はけが悪い地盤
水はけが悪い地盤では、敷地内に水たまりができないように、雨どいの勾配や
方向を変えるなどして、雨水を直接排水ますへ誘導するようにしましょう。
それでも駄目な時はU字溝や集水管を埋設することをおすすめします。
これらの埋設工事や雨どいの勾配補修は専門の業者に依頼しましょう。

基礎まわりの点検と補修

●起こり得る不具合
 蟻道、換気不良、不同沈下、割れ

●点検のチェックポイント
 ・基礎コンクリートに蟻道や割れがないことを目視で確認
   蟻道:白蟻は光や熱にさらされるのを苦手とするので、地下から侵食する
      木材をめざして登っていく時に、土と木材の排泄物と自分の分泌物
      を使ってトンネルをつくり、トンネルの中を通る習性があります。
      そのトンネルを蟻道と言います。
   コンクリートの割れは、年数が経過するのに比例して徐々に進行していき
   ます。
   5年〜6年ごとに点検し、写真に残すなどして前回の点検時と比較してみ
   ましょう。
   その結果、進行している場合、新たに異常な箇所があった場合は専門の業
   者に詳しく点検してもらいましょう。
 ・建物全体を目視して、傾きの有無を確認
  地盤に不同沈下が生じると、建物が傾いてしまいます。
  不同沈下:不同沈下とは地盤が不揃いに沈下を起こすことです。
      不同沈下は建物に大きなダメージを与えます。
      建物が傾いて沈み、建物の構造を支える部材が平行四辺形や台
      形に歪み、一ヶ所に荷重が集中して、無理が集中してしまい、
      建物の耐久性に大きなダメージを与えます。
      また、建物の傾きにより、窓から雨が吹き込む、ドアやサッシ
      の鍵が掛けられなくなる、機密性が失われてエアコンの効きが
      悪くなるなどの様々な生活上の支障につながってしまうので、
      とても大変な問題です。

アルミ部の点検・補修

●起こり得る不具合
 破損、腐食

●点検のチェックポイント
・破損、腐食の有無を目視で確認
 アルミには表面保護の目的で酸化皮膜が施されていますが、これは
 アルカリ磨耗に弱いため、長く使う間に汚れや傷、あるいは異種金
 属との接触により白い腐食を生じます。
 3〜5年ごとに点検しましょう。

●自分でできる補修方法
・腐食の補修
 手の届く身近な場所は、腐食を補修しましょう
 �目の細かいサンドペーパーで腐食部分を落します。
 �市販の透明ラッカースプレーを吹き付けるとよいでしょう。

●危険な箇所の腐食の補修
危険を伴う高所などの補修は専門の業者に依頼しましょう。

鉄部の点検・補修

●起こり得る不具合
 さび、手摺のグラツキ、破損

●点検のチェックポイント
・さびの有無を目視で確認
・手摺のグラツキ、破損を確認
 (さびの範囲が広がると手摺などにグラツキが生じます)

●自分でできる補修方法
・塗り替え
 �さびの出た部分をサンドペーパーなどでサンディングする
 �さび止め塗料で下塗りをする
 �完全に乾いてから仕上げ塗装をする

●危険な箇所の再塗装とグラツキの補修
 危険を伴う高所などの塗装は専門の業者に依頼しましょう。
 また、手摺のグラツキ・破損があった場合は、大変に危険なので、専門の
 業者に依頼して2〜3年ごとに点検し、破損する前に補強や溶接のし直し
 を依頼しましょう。

木部の点検・補修

●起こり得る不具合
 蟻害、破損。腐朽、床の反り・沈み

●点検のチェックポイント
・蟻道の有無を目視で確認
  (白蟻は光や熱にさらされるのを苦手とするので、地下から侵食する木材
  をめざして登っていく時に、土と木材と排出物と自分の分泌物を使って
  トンネルをつくり、トンネルの中を通る習性があります、そのトンネル
  状の道を蟻道と言います)
・木部塗装の色あせ・色落ち・剥がれ・汚れの有無を目視で確認
  (オイルステンは木材にしみ込む性質があり、皮膜が弱いため、日光や雨
  の当る場所では色あせ・色落ちが早く起こります。オイルペイントなど
  のように表面に皮膜を形成するものは、剥がれ、汚れが目立つようにな
  ります。2年〜3年ごとに点検しましょう)
・腐食している箇所を目視で確認
  (雨水や湿気を受けるので腐りやすい部分です。よく確認しましょう)
・床の反り、沈み、隙間を歩いて確認
  (乾燥収縮により木が反り、隙間や釘の浮きが生じることがあります。ま
  たそれにより、床が反ったり沈んだりすることがあります。浮いた釘は
  点検の際に打ち込めば問題ありませんが、反りによって生じた隙間が大
  きいと、内部に雨水が浸入して、木を腐らせ、床の破損につながるおそ
  れもありとても危険です。こまめな点検と早めの補修を心掛けましょう)
・割れを目視で確認

●自分でできる補修方法
・塗り替え
(手の届く身近な場所は、3〜5年ごとに表面にひび割れが出る前に塗り
 替えましょう)
�面の汚れをよく落す。
�市販の塗料に添付されている取扱説明書の塗り方に従い作業する。

●取替えや危険な箇所の再塗装
・木材が腐朽すると、菌によって分解された成分の中に白蟻を誘引する物質
  が発生します。
  放っておくと破損が広がり、床の沈みなどを招くおそれもありますので、
  1〜2年ごとに専門の業者に点検してもらい、塗り替え以外の補修は専門
  家にまかせましょう。

板張り壁の点検・補修

●起こり得る不具合
 色あせ、色落ち、隙間、反り、腐朽、割れ

●点検のチェックポイント
・木部塗装のオイルステンの色あせ・色落ちを目視で確認
 (オイルステンは木材にしみ込む性質があり、皮膜が弱いため、日光や雨
  の当る場所では色あせ・色落ちが早く起こります。ペンキ仕上げは2〜
  3年ごとに点検しましょう)
・腐朽している箇所を目視で確認
 (板張り壁は雨水や湿気を受けることにより腐りやすくなりますので、常
  に乾燥状態を保てるよう留意しましょう)
・反りや隙間を目視で確認
 (乾燥収縮により板が反り、隙間や釘の浮きが生じることがあります。浮
  いた釘は点検の際に打ち込めば問題ありませんが、反りによって生じた
  隙間が大きいと、雨水の浸入につながり下地材を腐らせます。夏季は特
  に注意を要し、こまめな点検と早めの補修を心掛けましょう)
・割れを目視で確認

●自分でできる補修方法
・塗り替え
 (手の届く身近な場所は、3〜5年ごとに表面にひび割れが出る前に塗り
  替えましょう)
�表面の汚れをよく落す。
�市販の塗料に添付されている取扱説明書の塗り方に従い作業する。
・軽微な割れ
 (軽微な割れはパテなどをつめて応急処置をします)

●大きな損傷
・大きな損傷は壁材の取替えが必要となりますので、専門の業者に依頼しま
  しょう。

金属板・サイディング壁(金属系)

●起こり得る不具合
 さび、変形、ゆるみ、汚れ

●点検のチェックポイント
・表面のさび、白っぽくなった汚れ、ひび割れの有無を目視で確認
・板やサイディングの変形を目視で確認
・金属板やサイディングの接合部のゆるみを目視等で確認

●取替えや再塗装
 建築地域の状況により異なりますが、目安としては3年〜5年で塗り替えを
 依頼しましょう。
 表面が白っぽくなったり、ひび割れが生じないうちに塗り替えることが長持
 ちさせるコツです。
 また、変形した場合には、変形した部分のみを抜き取り、成形、交換を依頼
 しましょう。
 接合部のゆるみが起こった場合も放っておくと雨漏りの原因となりますので
 依頼しましょう。

タイル貼り壁の点検・補修

●起こり得る不具合
 剥がれ、汚れ、割れ。

●点検のチェックポイント
・タイルの割れを目視で確認
・目地のモルタル部分のひび割れを目視で確認(乾式工法の場合)

●自分でできる補修方法
 目地のモルタル部分が割れている場合には、市販のシーリング材で補修するこ
 ともできますが、後に防水に支障をきたすと大変なので専門の業者に依頼する
 ようにしましょう。
 下地パネルが雨水の浸入により腐食することもありますので、早めの補修を心
 掛けましょう。

●タイルや目地の割れ
 大きな割れは放置すると下地モルタルの剥がれや割れを招くなど、建物の耐久
 性を大きく害します。
 定期的に(2〜3年ごと)に点検し、早めに補修しましょう。
 市販の充填剤やコーキング材を注入する方法もありますが、専門の業者に依頼
 するのが適切です。

サイディング壁(窒業系)の点検と補修

●起こり得る不具合
 色あせ、色落ち、シーリングの劣化、割れ。

●点検のチェックポイント
 ・色あせ色落ちを目視で確認。
 ・割れ目を目視で確認。
 ・表面を指でこすって塗料の粉末が付着するかどうかを確認(サイディング
  に劣化が始まってきたサイン。割れ、膨れ、はがれ、反りが生じていなけ
  れば補修不要)
 ・サイディングの継目のシーリング上層の吹付け仕上げ材のヒビ割れを目視で
  確認(外壁自体の防水性能には影響ありません)
 ・継目のシーリング材のはがれや破断を目視で確認(シーリングは太陽光線や
  外気、雨水、温度変化により劣化しますので、2年〜3年ごとに点検しまし
  ょう)

●自分でできる補修方法
 継目のシーリング材がはがれたり破断したりしている場合、軽微であれば市販
 のシーリング材で補修できます。
 (2箇所以上ある場合などは、後で防水に支障をきたすと大変なので専門の業
  者に依頼しましょう)

●サイディングの補修
 継目のシーリング材がはがれたり破断したりしている場合には、メーカーの保
 障期間等も関係してきますので、施工店に相談するのが一番良い方法です。
 色あせ・色落ちの再塗装の際には基材に十分なじむものを選ぶことが大切です。
 補習の際は専門の業者に依頼しましょう。
 割れが発生している場合も専門家に依頼し、破損した部分のみを抜き取り、交
 換しましょう。


雨漏りの点検と補修

●雨漏りの点検と補修

 雨漏りの現象は、屋内の天井部分から水滴として現れるものと、小屋裏
 や 壁内からじわじわとしみ出てくるものと、これら目に見える現象は
 なくポタポタ音だけするものなど一様ではありません。
 また、断熱材を入れることが一般化した現在では、断熱材に雨水が吸い
 込まれ、少々雨漏りしても水滴もシミも見えないということがあります。
 長年の雨漏りに気づかないあまり、いつのまにか木部が腐朽していたと
 いうことにならないよう、屋根裏から床下まで、定期的に広範囲な点検
 を行うことが必要です。

●雨漏りの補修
 雨漏りが始まったらすぐに補修したいものですが、雨中の工事は困難で
 あり、確実さを期待できません。
 家財を雨水から守り、雨が上がったらすぐに専門の業者に依頼して、補
 修してもらいましょう。
 風を伴う場合にはその方向を記録しておきましょう。
 雨漏り箇所を探すのに役立ちます。

○雨漏りの原因となる部分
 ・屋根:瓦のずれ、割れ、鉄板の緩みなど屋根葺き材の損傷。
    :1階屋根と2階外壁が取合う部分の雨仕舞の不具合。

 ・外壁:モルタル塗装の割れなど外壁面の損傷。
    :サイディング継目のシーリング不良など。
    :水切り・雨押さえの不具合。
    :開口部まわりのシーリング不良。

 ・雨どい:つまりによる軒どいの溢水。
     :雨どいつかみ金具の取付部のシーリング不良。

軒裏・破風板・鼻かくしの点検

●起こり得る不具合
 雨漏れ、たわみ、はがれ、腐朽

●点検のチェックポイント
 ・鼻かくしや破風のめくれがある。
 ・軒裏に雨のシミ(雨の上がった翌日で屋根面の水分が乾いた頃、軒裏に不自
  然に湿っている部分や雨水の通り道)ができている。

 上記損傷は、年数が経過した以外はおおむね雨水が原因です。
 屋根の雨漏りが下に流れて現れるものと、軒先の局部的な雨漏りが考えられま
 す。
 気がついた時には軒裏にシミができているという場合が意外に多いので、軒ど
 いの掃除と合せて確認するようにしましょう。

●自分でできる補修方法
 破風板、鼻かくしの部分的なはがれは、釘打ちして押さえ、コーキング材を充
 填します。

●軒裏の補修
 軒裏は自分での補修は難しい箇所なので、気になる箇所がある場合は、木部が
 腐朽しないうちに早めに専門の業者に依頼しましょう。
 破風板、鼻かくしの2階部分など高所の作業は危険を伴いますので、専門の業
 者に依頼しましょう。


雨どいの点検・補修

●起こり得る不具合
 つまり、はずれ、ひび

●点検のチェックポイント
 雨の日に雨水の流れる様子とあわせて点検しましょう。

 ・集水器や軒どいに、落ち葉やボールがつまっているかを目視で確認。
 ・雨どい金具が外れているかどうかを目視で確認。
 ・軒どいがゆがんだり、曲がったりしているかどうかを目視で確認。
 ・継目が外れたり、割れたりしているかどうかを目視で確認。
 ・外れたり割れたりしているかどうかを目視で確認。

●自分でできる補修方法

 ○詰まり
  雨どいは一箇所がつまるとあふれた雨水が滝のように流れ、外壁をぬら
  したり、泥をはねかえしたりして、建物を汚損します。
  雨どいに溜まったゴミ、落ち葉、ほこりなどは、日常気がついた時に取
  り除くようにして詰まらないようにすると共に、年2〜3回定期的に掃
  除しましょう。
  また、台風の前後にも掃除しましょう。
  掃除の際にはじょうご(集水器)のゴミ、泥を取り除き、軒どいの泥は
  以下の要領で洗い流しましょう。

  �一方の端からもう一方の端まで、竹ベラ等でこびりついた泥を落しま
   す。
  �小さなチリぼうきで、泥をはき集めて捨てます。
  �掃除が終わったら、水を流します。

  注意すること
  強い風雨や積雪のために集水器とといが変形、あるいは外れたり、年数
  がたつとともに、とい受け金物がゆるんだり、さびを伴うことがありま
  すので注意しましょう

 ※転落に注意
 危険が伴う雨どいとその周辺の作業は、ヘルメットを着用し、転落事故な
 どに注意してください。
 ハシゴを使う時には、先端には厚い布などを巻きつけ、壁や破風、屋根を
 傷つけないようにしてください。
 また、安全にハシゴに昇るために、必ず下で誰かにハシゴを押さえてもら
 いましょう。

 ○はずれ・割れ
  雨どいの軽微なはずれは、市販の雨どい補修テープや雨どい専用接着剤
  で補修します。
  軒どいがはずれたら、雨どい用接着剤でつなぎます。
  軒どいをとい受け金具の上に乗せてから「パッチン継ぎ手」で接続部分
  に雨どい用接着剤を均一に塗り、しっかりと接着します。
  この時接着面の汚れは、しっかりと拭き取っておきます。
  縦どいのヒビ割れには雨どい用の補修テープもしくは防水テープを使い
  ます。
  接着面の汚れを取ってからテープを巻いていきます。

 ○金具の異常
  年数が経つとともに、とい受け金具が緩んだり外れたりすることがあり
  ます。
  板張り壁など木部では、木工用パテを穴に詰め金具を固定します。
  新しい金具と交換する時は、古い金具を取り、木工用パテなどで穴を埋
  め、別の位置にキリで穴をあけて新しい金具を取り付けます。
 
 軽微なもの以外の補修
 はずれ・ヒビなどで軽微なもの以上の補修(雨どいの勾配の補修など)は
 専門の業者に依頼しましょう。
 その他、作業の中でご自分では危険が伴うものについては、専門の業者に
 依頼してください。

屋根瓦葺きの点検

●起こり得る不具合
ずれ、割れ

●点検のチェックポイント
○地震や台風・強風の後
・瓦の配列のずれや割れがないかを目視で確認
○定期的=年に一度程度
・瓦の配列のずれや割れがないかを目視で確認

瓦のずれや割れの点検
目視ではわからないこともありますので、定期的に瓦の配列のずれや割れを点
検するよう専門の業者に依頼してください。
雨漏りがなくとも瓦の配列のずれや割れを発見したら、すみやかに補修する事
が必要です。
補修には、瓦の固定、取替え、しっくい塗りなどの方法があります。
専門の業者に依頼しましょう。

屋根金属板葺きの点検

●起こり得る不具合
 色あせ、色落ち、浮き、さび

●点検のチェックポイント
 ○地震や台風・強風の後
  ・浮き上がったり、ガタついたりしているところがないかを目視で確認
 ○定期的=年に一度程度
  ・浮き上がったり、ガタついたりしているところがないかを目視で確認
  ・表面の塗料が白っぽくなっていないかを目視で確認