斎藤金型携帯サイト

▼ニセの金の板が発見されたとか

今朝のニュースで言っていましたが、金のニセモノ。
パッとひらめいたのは鉛などの重い金属に金メッキをしたのかな?という事。

でも良くニュースを聴いていたら、何と「タングステン」に金メッキをしたそうな。
どうやって作ったんだろう。

と言うのもこの「タングステン」は身近では電球のフィラメントなどがありますが、我々町工場にもその素材は有りませんし、使ったことがない。だからどこに売っているかも判らない。純粋に手に入るのかな?若し手に入ってもエラク高いんじゃないのかな。

まず「タングステン」の融点はおよそ3,400℃。鉄が1,400度程度で鋳造可能ですから、鉄の2倍以上の熱がないと溶かせない。(これは凄いことです)
つまり鋳造で作るのは殆ど不可能という事ですよね。となれば生産性はいきなり下がってくる。

「タングステン」は我々が良く使う「超硬工具」の原料でもあります。「超硬」の事をタングステンカーバイトと呼びます。(WC、トイレではないです)
金型を加工するに際して絶対に必要な原料です。

次に比重ですが、
鉄      約7.8
アルミ    約2.7
銅      約8.9
金      約19.32
タングステン 約19.3
とほんのちょっとですがタングステンが軽い。ニュースでも言っていましたが素人ではまず見分けがつかないそうです。

大掛かりな組織があるのでは?といっていましたが、町工場レベルでは作れないんじゃないかな。24金の金メッキもどこでも出来る訳じゃぁ無いのです。

そんな訳でニュースを聞きながら、とんでもない技術を持った集団が居たもんだと思いました。そんな技術があれば、かなりの製品が作れてしまうのでは?と考えました。

ちなみに見分け方はスイス銀行の刻印がわずかに浅いのだそうです。
うーん。そこまでの技術で作ったにしては甚だ間の抜けた話しかな。

技術は人類を幸せにする為に存在し、その技術を縦横無尽に操るエンジニアはそんな事をしてはいけない。

さて、今日も夢見る技術を駆使して頑張ろう。

◎ 写真はそのタングステンカーバイトの工具です。これは多分平和に貢献していますよ

画像 ( )
2007.04.18:s-mold

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