斎藤金型携帯サイト

▼金型はちょこっとした気遣いが大事です。

例えば単純な穴あけ。
穴なんですが、同じ機械と同じ刃物を使っても、人によって違う穴になります。

単純比較では穴の大きさ。またその穴の内面の粗さなど。
そして穴の縁の部分の角を取る「面取り」と言う作業。
誰が見ても「綺麗」な仕上がりと、「そうでもない」仕上がりがあります。

上手に出来ている製品は素人がみても美しいのでした。
例を挙げるならば、フェラーリ等は車マニアにとって格好いいですが、工業的に見ても美しく感じます。それと同様に(ちょっとおこがましいけど)綺麗に気配りされた工業製品は美しくすらあると思います。

なので開いた穴をみてもそういった心得の有る人が見ると、大変雑な仕事であるとか、「んー。良く考えているな」とかいった風な評価になります。

じつはこれは加工した品物だけでなくて、お客さまが書いた製品図面にも同様の事が言えます。殆どのお客様の場合、良く考えている設計なぁと感じます。
これは形が美しいだけでなくて、機能的にという意味です。金型を作る方が関心してしまうような制約の逃げ方もありますしね。

金型を彫る場合には、色んな制約が生じてくるのでそれらを回避しなければなりません。しかしその制約の中でその製品の持つ性能を発揮させるのは大変だと思います。

例を挙げてみると、携帯電話のストラップを入れるところ。
昔のは左右方向(横方向)から穴が開いていて紐を通す様になっていますが、最近のは横と立て方向から穴が開いています。
これは何を意味するかと言うと、スライドコアと言う金型部品を1つ減らすことができるのです。(ちょっと専門的ですが、ようするに早く安く作れる設計という事)

そのようにお客様もCADの中で気遣いをしているんだなと、最近色んなものを見ながらつくづく感じています。

気遣いは何にでも必要ですね。

◎ 写真はその穴が沢山あいているプレートです。綺麗にみえるかな?それともそうでもない?かな。
画像 ( )
2007.02.09:s-mold
[2007.02.09]
えっ!行ってらっしゃったんですか (s-mold)
[2007.02.09]
(カルギア)

HOME

(C)Saito Mold Co.,Ltd.

powered by samidare