斎藤金型携帯サイト
▼成形研削盤です。
久しぶりに工作機械を紹介してみます。
今日は「成形研削盤」通称「成研」。
汎用機械なので、もろに「腕」が反映されるとっても精度が出る機械です。
何かのときにもお話ししましたが、簡単な機械ほど操作が難しいという事。
なのでじつはこの機械も構造は至ってシンプルです。
砥石を高速で回転させて品物を削ってゆく機械なのですが、「成形」の研削盤なので色んな形を研削するのでがもっぱらの用途です。
例えば細い溝を入れたり、R(円弧形状の事をアールといいます)の出っ張りを削ったり凹みを削ったり。
また砥石を使っての作業なので、どんな硬い焼き入れ材も削ってしまう優れた機械なのでした。
色んな形を削るのですが、そのためには先述した砥石を色んな形に成形しなければなりません。つまり砥石にRを付けたり薄くしたりしなければならないのです。
そこで賢明なる諸君にはご推察されていると思うんですが、どんな硬いものでも削れる砥石をどうやって成形(Rを付けたり薄くしたり)すると思いますか?
この美しい惑星、地球には最高硬度を誇る「ダイアモンド」という物質があります。
この「ダイアモンド」で砥石を削ってゆくのです。
(但し工業用ダイアモンドは人造のものが多いとか。)
何と勿体無いと思われるでしょうが、これしかないみたいです。
研削盤をもっている工場には必ずこの「ダイアモンド」があります。
正式名称は「ダイアモンド・ドレッサー」といいます。
工場に「ダイアモンド」、意外な組み合わせでしょう。
でも指輪とかにはならないと思うので念のため。
長く使っていると、その「ダイアモンド」も先の鋭角だった形状が丸くなってきます。最高強度・硬度も長年の積み重ねで削れて(?)しまうのですね。
「なんとかの一念岩をも通す」と言う言葉がありますが、まさしくその通りです。
さてダイアモンドに負けないように頑張ろう。
画像 (小 中 大)
2007.01.31:s-mold
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