レインボープラン推進協議会

▼他のまちの生ごみたい肥化事業を視察しました@栃木県茂木町

その1:栃木県茂木町 
 全国には長井市のほかにも、域内の有機資源を材料としてたい肥をつくり、まちづくりに活かしている事例があります。そんな他所の取り組みに学ぼうとレインボープラン推進協議会では、去る3月26〜27日に視察研修会を実施しました。視察先は、栃木県茂木(もてぎ)町、芳賀(はが)町、高根沢(たかねざわ)町。この3町は互いに隣接しており、いずれも家畜ふん尿や生ごみなどを材料にたい肥製造を行っています。3つの町の事例を3回に分けてレポートします。
 第1回目は、茂木町の「美土里(みどり)館」です。平成15年に操業を開始したこの町営の有機物リサイクルセンターは、レインボープランコンポストセンターのほぼ2倍の処理能力を持ち、レインボープランの約4倍にあたる年間約1,600トンのたい肥を製造しています。
 たい肥の原料は、酪農地帯であることを反映して家畜ふん尿が約6割を占め、その他に、生ごみ(一般家庭、事業者から回収)、籾殻、おがこ(おがくずを粉末にしたもの)、落ち葉、草や剪定枝、竹の粉が投入されています。落ち葉は、農家のお年寄りなどが秋に里山で集めたものを買い取ります。山の落ち葉には発酵を促進する微生物が豊富で堆肥の質を向上させてくれるだけでなく、落ち葉集めがお年寄りの小さな楽しみになっている、町内の山林の環境美化に役立つなど、一石何鳥にもなっているという話でした。また竹の粉は、町内に多く自生している竹を活かそうと大学と共同で研究した副資材で、堆肥の水分調整に効果を発揮しています。
 こうした域内の様々な資源から生み出される高品質の「美土里(みどり)たい肥」は、「稲の根はりがよくなり、米の食味があがった」、「野菜の甘みが増した」などと評判がよく、町内外の多くの農家が利用しているそうです。レインボープランにはない配達と散布のサービス(有料)も備えていました。
 美土里たい肥を使って栽培された野菜は、「もてぎ美土里野菜」というシールを貼ってまちの直売所で販売されています。野菜は直売所のもっとも目立つ場所に陳列され、訪れるお客さんが次々に買い物かごに入れていました。
 これまで廃棄されていた域内の未利用資源を積極的に活用してより高品質のたい肥をつくり、農産物の地産地消をすすめようという町ぐるみの姿勢に、学ぶべき点の多い事例でした。

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生ごみは、有料の生分解性袋に氏名を記入して出します。

2014.07.01:rainbow

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