先週ぐらいに八文字やに立ち寄って、ふと目に留まった本があります。
「手紙屋」~僕の就職活動を変えた十通の手紙~という本です。
「はじめまして、手紙屋です。
手紙屋一筋十年。きっとあなたの人生のお役に立てるはずです。私に手紙を出してください。」というチラシを手に取ることから始まる。
「私は希望される方と“手紙のやりとり”をすることを仕事としています。私からお送りするお手紙は全部で十通です。その十通の手紙で、私は最善を尽くして私がこれまで学んだことを伝え、あなたが人生で実現したいことを実現するお手伝いをさせていただきたいと思います。もちろん、あなたがどういうことに興味があるのか、どういう悩みを抱えていきているのかを知るために、お返事を書いていただかなければなりません。…」ということで始まるワクワクするとても興味深い本でした。
相手に自分の思いが伝わるような手紙を書きたいと思っていますが、この本の手紙のやり取りを客観的に見て、“本当に理路整然とこんな手紙が書けたらいいなあ”
と思ったことと、手紙のやり取りをするうちにどんどん成長していくクライアントの姿です。手紙十通の中にそれぞれ大切なメッセージが書かれていて目から鱗のようでした。就職しようという若者とのやり取りなのですが、自分の生き方の指針にもなります。もちろんキャリアカウンセラーとしても大いに役立つことがたくさんあります。
ちなみに目次を紹介します。
第1期 目的なき船出~大人になろうとする勇気を持てずに現実に目をつぶり、笑っていられた日々~ 1通目の手紙 「物々交換」 2通目の手紙 「あなたの称号」 3通目の手紙 「天は自ら助くる者を助く」
第2期 挫折、そして成長~自分の人生と真剣に向き合い始めた時に変化は起こる~ 4通目の手紙 「思い通りの人生を送る」 5通目の手紙 「ある人の人生」
6通目の手紙 「自分に向いていることを探さない」
第3期 もっと高いところへ~全ての人はきっかけ一つで成功者の道を歩み始めることができる~ 7通目の手紙 「急がば回れ」 8通目の手紙 「あなたの成功は世界を変える」 9通目の手紙 「自分を磨き、行動する」
第4期 人生の始まり~意思を強く持った旅人は旅立ちと共に目的地にたどりついたも同然だ~ 十通目の手紙 「人生の始まり」
このクライアントは7年後に夢を実現することになります。
この中で、自分をうなずかせた所を記してみます。
誰かの考えが記されているものを読み、それに対する自分の意見を書く、という作業を習慣化することです。あなたは私の考えが綴られたものを読み、それに対して
返事という形で自分の意見を書き続けることによって自身を磨いてきました。
自分を磨く手段として読書が有効だということを知り、実行していることでしょう。ただ、それだけでは不十分です。私との手紙のやり取りのように、本を読んだら自分の意見を書いてまとめるということをしなければなりません。そこから得られたものを自分なりにまとめるという作業が大切なのです。それを習慣化することが大事です。
そしてもう一つ、埃をかぶらずにすむ方法があります。それは動き続けること。
このことは、実は自分を磨き続けることよりも大切です。あなたは「慣性の法則」を知っていますか。「止まっているものは、止まり続けようとする。動いているものは動き続けようとする」その動きを止めようと思っても、よほど力を使わないとその動きを止めることはできないわけですから。「転がる石に苔はつかない」
私は本を読んだり話を聴いたりして感動したことは誰かに伝えたいと思う行動がこうさせるのですね。大事なことだと感じています。