「忘れかけていた大切なこと」(渡辺和子著)より、“ほほえみの力”の章です。
ほほえみの中にはメッセージがあります。それは、「自分なんかいてもいなく ても同じ。いないほうがいいのかもしれない」と思っている人への、「私はあな たを一人の人間、かけがえのない一人と見ていますよ」という好意なのです。そ れは、ほほえみを受けた人に生きる自信を与えます。
このように、ほほえみには私たちの心の中にある目には見えない愛を、目に見 える形にして相手に伝えるコミュニケーションの役割があるといえます。今、淋 しい思いを抱いて生きている人が増えています。ほほえむことを忘れた人たち に、ほほえみを惜しまずに与えましょう。「あなたは一人ぼっちでない」という メッセージを発信し続けましょう。
ほほえみにはマジックのような力があります。与えられた人を豊かにしながら 与える人はなにも失わない、むしろより豊かになる―それがほほえみなのです。