§18 勝負なし型の親子関係について

親子の対立が起きると、私たち親は、
強引に子どもを従わせようとして失敗したり、
泣き叫ぶ子どもに渋々従ったりして、
勝つか負けるかのやり方で対立を解決してきました。
親業では親子の対立を「勝負なし法」 というやり方で解決していくことを学びます。

 佐藤さん(仮名)のお宅では、お風呂に入る時間のことで毎日子どもと対立が起きます。
「テレビを見るのをやめてお風呂に入りなさい!」
「今テレビを見てるから入らない!」
「そんなこと言うならテレビ壊して見られないようにするからね!」
と脅迫をして強引にお風呂に入れていたようです。
このような光景はどこのお宅でもあるように思います。
佐藤さん(仮名)のお宅では、勝負なし法を試してみると、お互いに納得したため、
何の支障も無く今までの対立が信じられないくらい子ども達が自主的にお風呂に入るようになったと報告がありました。
 勝負なし法は、六つの段階があります。次の順序に従っていくとスムーズに話し合いが持てます。
①何についての対立なのかをはっきりさせる。
 佐藤さん(仮名)の例だと、 子どもはテレビを見たい、 親はその時間にお風呂に入ってほしい、 という対立が起こっている。
② ①の対立していることをどう解決したらいいか解決策をお互いに出し合う。
コツは子どもから先に案を出させる。このとき子どもから出してきた案に対して良いとか悪いとかの批判をこの段階では絶対にしない。
親子でたくさん出し合う。(ブレーンストーミング)
③ ②で出し合った解決策をひとつひとつ検討する。この段階で親と子が受け入れられない案については、 ひとつひとつ消していく。
④ 一番良い解決先を選ぶ。一番よいと思われる解決策を一つはっきりさせ、それでお互いに良いかどうか確かめる。
⑤ 実行方法を考える。(必要なものや時期について話し合い)実行する。
⑥ 実行状況をみる。

このようにして、
お互いに納得のいく話し合いを持つことによって子どもが自分の意見を言えるようになっていきます。
また、親が一方的に力で押しつけるよりも子どもと話し合った方が持続して守りやすいのです。 〈参加の原則〉


2019.03.17:おやコミ研究所:[親業会員情報]