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こどもはみている・かんじている

6歳の誕生日を迎えたばかりの子どもさんの
お母さんから、こんな話を伺いました。


朝、とてもイライラしておっかない顔しているという自覚があったお母さん


「ママ、怒っている、と思う?」問いかけたそうです。
子どもさんは
『うん、ママ怒っているよ』と言いそうでしたが
それをのみこんで
「怒っていない」と言ったそうです。


今までは、正直に子どもが思ったとおりに話していたので
 -怒っているとかイライラしてるとか-
とてもビックリした、と言っていました。


まさか、子どもが言葉をのみこむなんて、信じられなくて、と

半信半疑で話してくれたのですが、
それが親の顔色をうかがう。ことになるから注意して、とお伝えしました。

問いかけたお母さんは
子どもさんに
【ねぇ、わたし怒っていないよね、怒っていないって言え】
と態度で言っていたのです。


言葉より、態度が伝わるのです。
2018.07.28:おやコミ研究所:[事例集]

座談会での事例

ご一緒した方が
小さいお子さんをお持ちの方だったので
ありそうな事例を2つ参考にと話しました。



わたしメッセージとあなたメッセージ
あなたが疲れて一休みしているところへ,子どもが膝にのってきました。

タイプAのお母さん
子:「ねえ、ご本読んで」
  とひざに座ってきました。心底疲れていたあなたは、
親:「あとでね」
  と言って子どもをひざから下ろし、横に座らせました。


タイプBのお母さん

子:「ねえ、ご本読んで」
  とひざに座ってきました。

親:「たけしくんは,ご本を読んで欲しいの?」

子:「ウン」

親:「そうか。でもね今お母さんすっごく疲れていて,ちょっとでいいから休みたいんだ」

子:「えーー,ご本読んでぇー」

親:「ご本読んで欲しいんだ。お母さんも少し休んでからなら、読んでもいいよ。
今【2】のところにある時計の針が【4】のところにきたらご本読む元気が出ると思うから,それまで待っててくれる?」



能動的な聞き方

三歳になる娘のすずかは食が細く,せっかく作った料理も残すことが多く困っていました。

タイプAのお母さん

子:「すずか、ご飯いらない」

親1:「だめよ,ちゃんと食べなさい」

親2:「ちゃんと食べないと大きくなれないわよ」

親3:「好き嫌いしちゃだめよ」


いくら言っても食べようとしません



タイプBのお母さん

子:「すずか、ご飯いらない」

親:「すずかは、今ご飯食べたくないのね?
   お腹がすいていないの?」

子:「お腹は、すいてるよ。でも、白いご飯はイヤ」

親:「そう、白いご飯がイヤなのね」

子:「わたし、ふりかけかけたら食べるよ」

親「そうかあ、ふりかけのかかったご飯がよかったんだね。」



実際にあったことです。
それぞれの対応でお子さんはどんな感じをもつでしょう?
2016.02.25:おやコミ研究所:[事例集]

子どもの成績が下がったと言ってきました

どんな聞き方をしていますか?
あなたはA・Bどっち?
▼Aタイプ
 子「成績下がっちゃった」
 親「だから言ったでしょ、勉強しなさいって!」
 子「でも…だって…」
 親「ゲームばっかりしているからよ」
 子「……」
▼Bタイプ
 子「成績下がっちゃった」
 親「成績下がってがっかりしているのね」
 子「うん。そうボク一生懸命勉強したのに」
 親「頑張ったのに、下がってがっかりしたのね」
 子「そう、ボクよりみんながもっと勉強したのかな」
 
Aタイプの親に育てられると
 ※親には話したくなくなる
 ※依存と恐れの中で育てられるので自分で問題解決できない子どもになる 
 ※意欲のない子どもに育つ
 ※子どもが親になったとき、Aタイプの親のようになる
 
Bタイプの親に育てられると
 ※困ったとき、悩みがあるとき、親に何でも話したくなる 
 ※問題が起きたとき、自分で考えて解決することができるようになる 
 ※意欲のある子どもに育つ
 ※社会に出たとき相手と話せ、聞ける
2014.05.28:おやコミ研究所:[事例集]

子どもが約束の時間に帰ってきませんでした

どんな聞き方をしていますか?
あなたはA・Bどっち?
▼Aタイプ
 子「ただいまぁ…」
 親「今、何時だと思っているの!!」
 子「でも、そんなこと言っても」
 親「あやまりなさい」
 子「……」
 (「約束を破る悪い子」が伝わる)
▼Bタイプ
 子「ただいまぁ…」
 親「すごく心配していたのよ」
 子「ごめんなさい心配かけて」
 親「事故にでもあったのではないかと思って心配したのよ」
 (「大切なかわいい子」が伝わる)
 
Aタイプの親に育てられると
 ※親には何も話さなくなる
 ※言い訳をするようになる
 ※嘘をつくようになる
 ※子どもから反発がかえってくる
 
Bタイプの親に育てられると
 ※親に話したくなる
 ※本当のことを話す
 ※信頼関係ができる
 ※子ども自ら謝ることができる
2014.05.28:おやコミ研究所:[事例集]

姪(6ヶ月)の事例

姪のヒロちゃん(6ヶ月)は今、極度の人見知り。
おばあちゃんでもダメで、どこに行くにも預けることが出来ないヒロちゃんに、ママは困っている。
今日は法事の準備でどうしてもヒロちゃんと離れなければならない。
おばあちゃんと一緒にいるが、一時間泣き続けている。

姪「ぎゃーー」(ミルクもマンマもねんねも嫌がり一時間経過)
私「ヒロちゃん、おばちゃんのとこにおいで」
姪「ぎゃー」(本気で抵抗)
私「そうかぁ、ヒロちゃんはママと離れてすごく淋しいんだね」
姪「うぇ…ヒック…」(少しトーンが下がる)
私「ヒロちゃんは無理矢理ママと離されたので、イヤだったんだね。いっぱいガマンしていたんだね」
姪(落ち着いてきた)
私「ママがいなくて淋しいね、ヒロちゃん」
姪(私の胸に手を当てて、泣き止んだ安心した顔、おもちゃに手を伸ばす)
私「じゃ、ゆいちゃん(私の娘)と一緒に遊ぼうか。ミルクもってこようか」
皆「えっーーー?どうやって泣き止ませたの??」(この様子を見ていた皆が驚いて)

このときほど、講座で学んだ「相手の気持ちに寄り添う聞き方」に効果があって喜んだことはありません。

コラム「相手の気持ちに寄り添う聞き方」

相手はどんな気持ちでいるんだろうと考え、相手の話を受けとめる聞き方。
2014.05.28:おやコミ研究所:[事例集]