ぷらっとほーむ通信6月号に寄せた文章です。
よかったらご覧くださいませ。
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最近、下の娘はさまざまな学びの場や居場所を活用しています。今回は、その中のひとつである山形市の学習センター( 適応教室 )に行く途中でのエピソードをお伝えしたいと思います。
学習センターへの通級には弁当が必要なのですが、私の体調がよくない時期が続き、途中でおにぎりを買っていくことがたびたびありました。最初は娘と二人でお店に入って買っていました。同年代の子どもたちが学校に行っている時間帯にお店に入ると「あら、今日は学校どうしたの?」と言葉をかける人もいれば、そういった視線を投げかける人もいます。(良かれと思って声をかけてくださるのでしょうし、身近に不登校の子どもがいなければ、そういった想像ができるはずもないのですから、その言動を責める気は全くありません。)
そんな気がかりもあってのことだったのですが、そのお店ではどの店員さんも学校などについて触れることはありませんでした。包み込むようなニッコリした笑顔で“普通”に接してくれました。ある時から、私は車で待っていて、娘が一人でお店に入るようになりました。それから何度目だったか忘れてしまいましたが、「いつもありがとうございます!」と言われ、常連さんとして歓迎してもらったことを娘が嬉しそうに話してくれました。今後は一人でバスに乗り通級する日もあると思いますが、安心して送り出せるなぁとホッとした出来事でした。
親の会に参加している方の中には、周囲の視線が怖くて外に出ることが困難な親御さんやお子さんもいます。このおにぎり屋さんのように、子どもたちの多様な生き方を受け入れる柔軟さや、見守るあたたかさが地域のあちこちにあるなら、決して学校という場にこだわらずに、地域の中で様々な世代の人たちと触れ合いながら社会性を身につけ成長していけるのではないかと思います。
また、社会にそう求めるだけでなく、当事者として自分の生き方にしっかりと意味を見出し、胸を張って歩いていきたいものだと思いました。
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