音喫茶

ハナレグミの3rdアルバムです。
ハナレグミの自宅でレコーディングされた一枚。
オリジナル、カバーを織り交ぜた今作は、ハナレグミの歌声の暖かさが、よりいっそう感じられる気がします。
外で鳴いている虫の音など、普段の何気ない生活の中に溢れる音も、ハナレグミの曲に溶け込んでいて、聞いていてとても気持ちがいい。
SUPER BUTTER DOG時代の作品、くるり、Rocking Timeのカバーでは、曲本来の良さを保ちつつ、ハナレグミの空気が流れています。(ありきたりな表現ですが、本当にこう思うんです…)
さらに新録のオリジナル作品が7曲。体が揺れてしまうものから、静かに、一語一語を噛み締めるような曲まで、大変幅広いです。

その中でも、個人的にすごくじ〜んときた曲は、11曲目に収録されている、明日へゆけ
この曲は、アルバム購入前から、ハナレグミのサイトにて、ビデオクリップを見ていたりしていたのですが、『これぞ、ハナレグミの世界』という感じなんです。ハナレグミを聞いたことがない人にはわかりにくいかと思いますが、ハナレグミ独特の歌詞感や、暖かさを感じられます。

『窓辺にもたれ 僕を太陽に 透かせば
 胸の痛みが オレンヂに にじんだ』

特にこの出だしが、心をガッと掴みました。
曲全体の雰囲気としても、哀愁さがあるものの、明日へ向かう強さ、大切さ、と言ったものが伝わるような気がします。


■ハナレグミ 3rdアルバム『帰ってから歌いたくなってもいいようにと思ったのだ』
東芝EMIより 全13曲入り 定価2700円