音喫茶

今日の一枚
山形の路上シーンから一枚。

現在『Caster Mild』として活動中の三浦優太さんのシングル。
暖かい歌声と、時に優しく、時に力強いギターの絡み合う1枚。

タイトルにもなっている『日常に心をこめて』(1曲目)は、ゆるやかな楽曲の中に、強い力を感じられます。人それぞれ恋愛の形は違いますが、ひとつの想いがこもった1曲。

カップリング曲は『一発目』『二発目』『三発目』。

この一貫したタイトルとは裏腹に、タイプの違う三曲が収録されている。
三曲とも歌詞は非公開だが、それぞれの曲を聞くと、三浦優太という一人の歌い人の懐の深さを味わうことができるのではないだろうか。

一発目』(2曲目)は、自分の内面、心の中にある様々な想いが綴られた一曲。形あるものには必ず終わりがある、という変えられない事実の中にも何かを見出そうとする、何かが感じられる曲。

二発目』(3曲目)は、このCDの中では唯一、一番タイプの違う曲、と言える。鋭さのあるギターが素晴らしい。

三発目』(4曲目)は、哀愁漂うイントロから始まる一曲。ところどころに入る、呼吸が何とも言えない雰囲気を出している。一気に盛り上がるサビの部分も、どこか切ないメロディーが、この曲全体の空気を作っている。


■三浦優太 『日常に心をこめて』
STEPPER RECORDSより 全4曲入り 定価500円
ハナレグミの3rdアルバムです。
ハナレグミの自宅でレコーディングされた一枚。
オリジナル、カバーを織り交ぜた今作は、ハナレグミの歌声の暖かさが、よりいっそう感じられる気がします。
外で鳴いている虫の音など、普段の何気ない生活の中に溢れる音も、ハナレグミの曲に溶け込んでいて、聞いていてとても気持ちがいい。
SUPER BUTTER DOG時代の作品、くるり、Rocking Timeのカバーでは、曲本来の良さを保ちつつ、ハナレグミの空気が流れています。(ありきたりな表現ですが、本当にこう思うんです…)
さらに新録のオリジナル作品が7曲。体が揺れてしまうものから、静かに、一語一語を噛み締めるような曲まで、大変幅広いです。

その中でも、個人的にすごくじ〜んときた曲は、11曲目に収録されている、明日へゆけ
この曲は、アルバム購入前から、ハナレグミのサイトにて、ビデオクリップを見ていたりしていたのですが、『これぞ、ハナレグミの世界』という感じなんです。ハナレグミを聞いたことがない人にはわかりにくいかと思いますが、ハナレグミ独特の歌詞感や、暖かさを感じられます。

『窓辺にもたれ 僕を太陽に 透かせば
 胸の痛みが オレンヂに にじんだ』

特にこの出だしが、心をガッと掴みました。
曲全体の雰囲気としても、哀愁さがあるものの、明日へ向かう強さ、大切さ、と言ったものが伝わるような気がします。


■ハナレグミ 3rdアルバム『帰ってから歌いたくなってもいいようにと思ったのだ』
東芝EMIより 全13曲入り 定価2700円