おさむ茶マイルーム

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 映画「パッチギ」をDVDで鑑賞しました。劇場での鑑賞を見逃したこの映画は、ラジオやテレビのコメンテーターとしても活躍している井筒和幸監督作品で、一年前に公開されたものですが、今年の「第60回毎日映画コンクール」では「日本映画大賞」を受賞しました。
 この映画はあの名曲「イムジン河」をモチーフに、1968年、京都を舞台に在日コリアンと日本人高校生のケンカと恋を描いたもので、グループサウンズ「オックス」のコンサートから始まり、失神シーンや左翼による大学紛争など、当時の社会現象を織り交ぜています。
 あのフォークグループ「ザ・フォーク・クルセダーズ」の大学時代の元祖メンバーでエッセイスト松山猛さんの体験を映画化したものと思って観たらがっかりしますが、テーマはしっかりと受け継がれています。
 なぜ、過去の朝鮮半島に侵略した日本人と同じことをアメリカやソ連、中国などの大国が繰り返しているのか、さらにはそれによる悲劇がいまだに各国の小国で続いていること、「分断」や「差別」はイデオロギーや人種、天皇制の中でいまだに脈々と生き、国家と個人を信用させていることなどをえぐっています。
 「バッチギ」とはハングル語で「頭突き」というそうです。「突き破る」という意味だそうです。
 喧嘩シーンがふんだんに出てきますが、それはエンターティナーとしてのサービスと若者たちの有り余るエネルギーを強調するための場面かもしれません。 平和ボケに渇を入れるための映画として、団塊の世代の人だけではなく若者に観てもらいたい映画のひとつです。


2006.02.02:osamu:count(1,467):[メモ/▼映画&読書感想文]
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