おさむ茶マイルーム

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 カラオケは苦手の部類だが、今は亡きシンガー・ソングライターの河島英伍の歌はふしぎに2、3曲歌える。「♪男は大きな夢をもて〜」ダメ息子の成長とダブらせて、「野風増」をだみ声でがなりたてた後のオハコは、決まって「♪1日2杯の酒を飲み 肴はとくにこだわらず マイクがきたなら微笑んで オハコをひとつ歌うだけ」を地で行く「時代おくれ」、”仕事のストレスの癒しに、それこそ酒場の隅で「時代おくれ」を何回か歌わしてもらったことか。 
おやじたちの応援歌ともいうべき歌詞が、歌ってるうちに心にしみわたり、時には感極まってウルウルするときもあります「目立たぬように はしゃがぬように……人の心を見つめつづける 時代おくれの男になりたい」。「忘れてしまいたいことや〜飲んで〜飲んで〜飲まれて飲んで〜」「酒と泪と男と女」も、ふだんなにげなく口ずさむ歌の一つです。最初この曲を聴いたときは、アルコール依存症の歌かと思いましたよ(笑)。
 彼の歌はネオフォークシンガーといわれるそうですが、人間の心の表現という意味では演歌とほとんど同じじゃないかと思う。この曲が出された時期もバブル崩壊のとき、だからバブルの時代にまみれた男の心に響いたのかもしれません。
 3年前、山形の新人歌手・大泉逸郎の「孫」が、演歌で16年ぶりにミリオンセラーヒットをとばしたが、これも孫に対する心情をせつせつと歌った歌詞が同世代の共感を得たのがヒットの要因とか。何かと「勝ち組」「負け組」と選別される昨今、優しくしていたら、それこそ「時代おくれ」の男になってしまう。「時代おくれ」でもいい、時代と人の心をしっかり見つめて自分に正直に生きていければ…と言うと「負け組」の言い訳と言われるだろうか…。


 この年になると若者の音楽には、なかなかついていけましぇん。我ら団塊世代は、演歌にもやや抵抗があってか…おのずと青春時代に耳にしたナツメ音楽がなつかしいです。先月、60年代末に一斉風靡したR&Bの大御所テンプテーションズ、シュープリームズのコンサートに行ってきました♪
 さすがに声量は衰え、息切れしてましたが(笑)、当時の出来事とオーバーラップして、命の洗濯にはなりました。