おさむ茶マイルーム

▼人間ドッグ

 また人間ドックが近づいてきた。あのバリウムをまた飲むのかと思うと気が重くなる。味のない「飲むヨーグルト」をごくりと飲みこむときの、あの感触が何度体験しても苦手だからである。それにベッドでバリウムが胃の全面に行き渡るように姿勢を変えたり、ゴロっと一回転したり、オペレーターの操作に従って、上下左右に自在に傾き、医療器具というよりはほとんど遊園地のアトラクションに近い。

 ベッドが傾く度に胃の中でバリウムが動き回っている様子が頭に浮かび、気持ち悪くなる。これが約10分続くのである。おまけに終わったら、すぐに今度は下剤を飲んでバリウムを搾り出す。いや〜人間ドックというのは、つくづく体力と気力がいるものです。
 バリウム検査の結果が出るのは約2週間後、その待つ間というものもあまり気持ちのいいものではないし『全く異常なし』と通知をもらったときは正直言うと、うれしい半面、少し拍子抜けしてしまう。私と付き合っている人なら知っていると思うが、ふだんのワタクシは虚弱体質で通っているので、力仕事や野外での作業も身体が弱いからと避けているのである。自分でも絶対に身体が悪いと思い込んでいる。だから健康そのものだと言われると、いろいろと不都合な面が出てくるのである。

 理想なのは、少し注意を要する部分があるというちょい悪いオヤジ≠セそうである。これなら周囲も気を遣ってくれるし、妻以外の女性の母性本能もくすぐることもできるかもしれない。ワタクシのような文学オヤジは、昔から身体が弱いと相場が決まっているのである。だから、くれぐれも健康体であることは内緒にしておかねばならない(笑)。


2006.06.09:osamu

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