おさむ茶マイルーム

▼大雪に思う

 朝、窓を開けて「また雪かよ〜」が日常会話となりつつある昨今、今冬の寒波は異常である。この世に生を受けて半世紀以上なるが、12月に屋根の雪下ろしをしたのは初めてである、しかも2回も…。他県の人には雪景色も風情あるものと思われますが、毎日つきあう者にとってはやはり厄介なもの。肉体的、経済的負担は計り知れないものがある。 今更、時代錯誤だと無視されそうだが、昔の人たちは先人の厳しい言いつけによって、通行人の難渋を思い、朝食前に雪を払い道を砿保したものである。自主的というより言い伝えられた作業で「嫌々ながらも」毎朝励行したものである。
 範囲は自分の屋敷分が除雪(道つけ)の対象となっていた。自宅前が大通りに面している所は勿論大通りの雪を払い、人が通る小道ですら屋敷(畑など)が隣接している所は、雪を踏み固めて通れるようにしてから学校に通ったものである。祭日の晴れた日は各家の雪下ろし日となり、朝の挨拶は屋根の上からであった。今はいずれも年老いた戸主たちによる作業となってきた。
若い人たちの姿が見えず、中学生や高校生のいる家であってもこれらの現象が続いている。
 ある会社の工場長の話「長年、社員全員が屋根に上って一斉に雪を下ろし、工場のガラスを磨き、新年を迎える準備をして正月の休暇に入ったものである。ところが数十年前から"雪下ろしに雇われたのでもなく、ガラス磨きに雇われてきたものでない。そんな仕事は別に人を雇ってやってもらえばいい"と拒絶され唖然とした」と述懐する。
 中国や韓国を例にあげるまでもなく日本全体が「学歴優先社会」である。小生の思い過ごしではあるまいかといささか気が咎めるものだが、雪払いや雪下ろしなどは労働者の仕事だとして若い世代の社会観は「ダサイ仕事」「ランク以下の労働」だと見ているのではあるまいか。昭和は遠くなりにけり てかー。
 

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