(61)この風景が次の100年に(令和3年)

 令和3年5月8日に、新長井駅がオープンした。成田駅でも8月に駅前広場の舗装工事が完成した。数年前から成田自治会が市に要望してくれていたものである。このような大規模事業は、昭和63年の駅前広場改修工事あるいは平成29年3月のトイレの水洗化工事以来かもしれない。さらに駅前の「致芳ふるさとめぐり」もQRコード対応に整備された。

 また山形鉄道㈱では、写真愛好家などから要望のあったホーム手すりの塗装をし、年末にはトイレ前の街灯をレトロな?EDに変更するなど、駅舎のたたずまいに配慮した整備を行ってくれた。おらだの会では駅協力会に協力して、白兎駅にアッピール看板を設置し、12月には白兎駅にもイルミネーションを設置した。開業100周年を前にして、関係機関や団体が協力して環境整備に取り組んでくれた一年となった。新長井駅も含めてこうして整備された風景が次の100年に伝えられていくことになるのだろう。

 

→ 新長井駅、開業!:おらだの会 (samidare.jp)

→ New・致芳ふるさとめぐり:おらだの会 (samidare.jp)

 

 ソフト事業としては、東北DCに関連して大人の休日倶楽部5月号におらだの会が掲載。5月には置賜農業高校生のグループが花壇の整備活動に取り組んでくれた。展示会では駅ノートイラスト展を開催し、大きな反響を得た。また市の地域づくり協力隊隊員との交流がきっかけとなり、北九州市鉄道記念館に保存されている59634号の現在の写真を提供してもらった。長井線最後のSL68691号と59634号の両方の現存を確認できたことはとてもうれしいことである。

 長井線利用拡大協議会では7月にクラウドファンディングによる長井線「足」プロジェクトを成功させた。フラワー長井線祭りではぬりえの車両が動き出す「ぬりてつAR」や列車内に写真等の作品を展示する「アトリエセン」が行われるなど、新たな取り組みも試行された。この年もコロナ禍に苦しめられたのであるが、そうした中にあってもハード的にもソフト的にも100周年を迎えるための準備ができつつあることを予感させるような年であった。

 

 

→ 「さよならSL」との再会:おらだの会 (samidare.jp)

→ (30)最後の86型も生きていた:おらだの会 (samidare.jp)

 

 

【おらだの会】「成田駅100年物語」は令和3年度まで進めることができました。最後の令和4年度分については暫時休憩の後に、報告することに致します。ここまでのお付き合い誠にありがとうございました。

2022.08.31:orada3:[羽前成田駅100年物語]