以前「昭和39年の光と影」と題して、東京オリンピックと国鉄改革に係る時代の動きを書いたが、この昭和39年は「ああ上野駅」という歌謡曲が発表された年でもある。長井駅ほどの混雑ではないにしても、成田駅で友達を見送った停車場の光景は今も切なく思い出される。
親戚が集まり、同級生が帰って来るお盆は、家族や地域との縁と絆を確かめる時間でもあった。けれどもコロナ禍が収まらない中では、故郷の祭りも中止となり帰省もままならない。「就職列車」の記憶が失せたとしても、「家族」や「ふるさと」という言葉が死語にならないことを願いたいものだ。
(20)昭和39年の光と影:おらだの会 (samidare.jp)
停車場憧憬 集団就職の頃:山形鉄道 おらだの会 (samidare.jp)
【おらだの会】写真は、小口昭遺作展「長井線の今・昔」より。