(24)駅協力会のスタート地点

 羽前成田駅協力会が簡易委託駅化に対応するために昭和59年4月11日に設立されたことは前回お話したとおりである。しかしながら西大塚駅は成田駅よりも早く昭和46年に簡易委託駅になりましたが、駅協力会が発足したのは昭和63年10月である。蚕桑駅と鮎貝駅も成田駅と同じ年に簡易委託駅となりましたが、駅協力会は発足しなかったようである。一方、時庭駅協力会は昭和63年9月、長井駅南長井駅協力会が平成元年1月に発足しているのをみると、各市町の考え方の違いがでているようである。

 

 それはともかく、羽前成田駅が沿線の中で最も早く駅協力会という地元組織がつくられたことは注目しておきたい。上の写真が昭和59年の羽前成田駅の様子である。玉置清吉さんはこの建屋の駅務室に入って仕事をしたのである。見るからに雨漏りがしそうなこの駅舎こそが、玉置さんと羽前成田駅協力会が立ち向かったスタート地点であり現実だったのである。

 

【写真提供:故玉置清吉氏(昭和59年8月13日撮影)】

羽前成田駅舎の変遷についてはこちらからどうぞ

→ 停車場の追憶写真帳:山形鉄道 おらだの会 (samidare.jp)

2022.03.28:orada3:[羽前成田駅100年物語]