時庭駅を出てしばらくすると白川信号場からJRとの共用路を走る。この区間は、今泉駅構内の扱いだという。長井町の人々は米坂線の建設の際に、すでに建設されていた長井線の長井駅を経由することを要望したが実現しなかった。その際の鉄道省次官は「速やかに荒砥~左沢間を連絡させよ。そうすれば萩生から長井町に特別線を敷設して運転系統によって長井町の希望を達成させたい。そのためには米沢線建設の際、白川の鉄橋は新たに建設せず、長井線と重複利用することとする。」と語ったという。飯豊山を望むこの景色には、鉄道建設を巡る秘話が隠れている。
【おらだの会】鉄道省次官の引用談は「長井を変えた横山八次局長」より。写真「厳寒の飯豊山」は、歌丸の人提供。