山形鉄道では、新規のグッズ販売などにも取り組んでおり、またオンラインツアーなどの支援事業も行われている。一方で県や市、町においても役場等の建設やコロナ対策などで、財政的に厳しい状況にあることも理解されるところである。赤字補填策がどうなるのか気になるところではあるが、この厳しい状況は、コロナによる単なる一時的な経営悪化ではなく、鉄道事業のもともとの脆弱な基盤が提示されたものとみるべきではないだろうか。
昨年の4月に「がんばるニャンズ」で「本当の応援とは何だろう」と自問したことがあった。最近、ある大学教授がSNSで「鉄道やバスを残したかったら利用することだ。少なくともみんなで利用しようという努力は必要なんじゃないですか。」と投稿されていました。今は、列車内での飲食を控える必要もあり、楽しい貸切列車もままならない。だとしたら沿線住民も、土日フリー切符などを利用して、少人数で列車からの風情を楽しむような「新しい旅の姿」を創らないといけないのかもしれない。
私たちはせめて、この新聞記事を単に山形鉄道の問題だ、行政の問題だと他人事として見ることだけはしないようにしたいと思うのだが。