さてさて昔話や伝説には、怖い物語が多いものです。中でも屋根裏とか天井裏を題材にしたものには、今で言う「超ホラー」的な物語があるようです。例えば映画では「屋根裏の殺人鬼」。小説では江戸川乱歩の「屋根裏の散歩者」、折原一の「天井裏の散歩者」。さらに多少エロチックではありますが、漫画「屋根裏の侯爵夫人」などなどであります。
さて成田村伝説の第3弾で紹介しますのは、成田村の佐々木宇右衛門家を舞台にした「わさやの怪盗」という物語です。「わさや」というのは土蔵の天井裏のことです。さてさて、怪傑ゾロが出るか怪傑エロが出るか、乞うご期待。
【わさやについて】「わさや」一般的な用語ではないようです。市内にある工科短大の先生にお聞きしたところ、蔵の屋根は「置き屋根」と呼び、その骨組みを「鞘組(さやくみ)」と言うそうです。「わさや」はこの「さやくみ」から来た呼称でないか、と教えてもらいました。ここでは土蔵の天井裏のことを、原文のまま「わさや」と呼ぶことにします。
【おらだの会】今回のお話は、横山文太郎著「成田の歴史」(昭和53年3月 致芳史談会発行)をもとに制作したものです。なお、旧佐々木家についてはこちらをご覧ください。
→ 旧佐々木家 | 成田(なりた) | 致芳ふるさとめぐり | 長井市致芳コミュニティセンター (chihou-cc.org)