あの頃のとんぼ
稲わらの乾いた匂いが風に運ばれて来る。線路西側の稲刈りも終わっていた。家族総出で汗を流したあの頃が懐かしく想い出される。とんぼがたくさん飛んでいた。とんぼは懐かしいふるさと風景の一つのように思う。童謡の「赤とんぼ」には、故郷や母への郷愁を感じさせるものがある。 与謝蕪村の句に「蜻蛉や村なつかしき壁の色」があることを知った。ブログ「季節の詩歌(17)あの頃のとんぼ」には次のようなコメントが添えられていた。「江戸時代の俳句であるが、現代に生きる私にも懐かしい村がはっきり見える。素朴な土壁は暖かさを感じさせ、空を行く蜻蛉も郷愁を誘う。」と。 刈入れの終わった圃場には、あの頃と同じようにとんぼが飛び交っている。 → 停車場憧憬 秋の夕暮:山形鉄道 おらだの会 (samidare.jp)
2022.10.01