わがうちなる長井線 その3

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わがうちなる長井線

           芳賀秀次郎

この長井線にのって、ぼくは入営した。この汽車にのって、ぼくは父の死の枕辺にかけつけた。この汽車にのって、ぼくは大火で焼け失せたふるさとを後にした。ぼくの青春も、ぼくの人生そのものも、長井線と共にあった。その長井線が、いま赤字線のゆえに廃止されるという。ぼくのふるさとそのもの、ぼくの人生そのものが、いきなり断ち切られるような気持である。(略)

 

【写真:白鷹想い出写真館より】

  出兵兵士見送り 荒砥駅昭和13年(1938年)頃

     就職列車見送り 荒砥駅昭和29年(1954年)3月

2019.10.14:orada2:[停車場の記憶]

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