停車場憧憬 蝉しぐれ

蝉の亡骸があった。地上で許された短い時間に、ひたすら哭いていたであろう最期の姿である。思えばこんなにも身近に、こんなにも多くの生命のドラマが繰り返されていたのだ。生命に終わりというものはない、と語った人がいたが、それでもここには行く夏の風景があった。

停車場憧憬 人生をいかに生きるや蝉しぐれ

2017.08.22:orada:[停車場憧憬]