こやまノート
▼■自根キュウリに、こだわる・八木澤商店その3
八木澤商店の名物に「キュウリの一本漬」がある。このキュウリがまたすごい、完全な自根キュウリなのだ。 現在、多く出回っているキュウリは、かぼちゃに接ぎ木して品種改良したもの。
本来のキュウリが皮に出す白い果粉は残留農薬と間違われてしまうとか、トゲトゲがキュウリ同士の表皮を傷つけるとかいった理由で敬遠され、表皮が固く鮮度が長持ちするもの、そして病気に強いものに改良された。しかし食べてはキュウリ本来の味わいと離れたものに変化したのです。
●河野さんの奥さんが漬けもの部門を担当し、近くに漬け物工場を持っているが、ご夫婦ともに、どうしても自根キュウリの、あのパリッとした歯触りで漬けものを漬けたかったという。
自根キュウリとは、文字どおり自分の根で土壌の養分を吸いあげるキュウリの事です。
●そこで、周りの農家にお願いしたが、リスクの多い自根キュウリの栽培に協力する者はいない。仕方なく、農地を求めて、自分たちで作ることにした。
●東京銀座で行われた三陸の物産展で、この自根キュウリが、試しに出品されたところ、2日間で900本が完売した。一本100円で売ったこのキュウリの値打ちのわかる人が多く居たという自信から、いまや陸前高田のキュウリのほとんどが、自根になったという。
●この自根キュウリの「一本漬」は当店でも、人気商品でしたが、いまは、もう入手不可能となりました。いづれ、八木澤商店が復活したとき、必ず再商品化されると、期待しています。
(写真は平成18年、自社のキュウリ畑)
<食のめざまし時計> 代表 小山 博道(ワンストップこやま元店主)
画像 (小 中 大)
2011.04.07:onestop
⇒HOME
(C)
powered by samidare