NPO法人美しいやまがた森林活動支援センター

▼放牧場遊歩道から白鷹山へ

白鷹山南麓の南陽市小滝地区側からの白鷹山登山ルートは、山頂の虚空蔵尊神社へ長い石段を登る表参道口と、遊歩道を登る放牧場口がある。

白鷹山放牧場口遊歩道は地元の吉野緑の少年団の自然体験学習の場にもなっていて、小滝区の方々の手で毎年整備されています。

当センターでは小滝区の依頼で先般、森林インストラクターの精鋭たちが道沿いの植生を調査し、リストアップした樹木や草木30種ほどの名前に解説やQRコードを記したプレートを作成した。

きょう8月27日は、その樹名板や道標プレートを背負って、小滝区の川井区長を先頭に、当センターの精鋭3名と記者とで山頂までの設置作業です。
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山頂に祀られた虚空蔵尊から白鷹虚空蔵山とも呼ばれる白鷹山。
放牧場遊歩道口から山頂までは、看板にある1,814mの遊歩道の終点から最後に表参道を登るので2,035mである。
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川井区長が山頂まで改めて計測した距離杭を頼りに、山頂までの距離案内プレートも取り付けました。

学者たちは道々の植生を確認しながら進む。
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綺麗に刈り払いされた遊歩道を歩くと間もなく、作谷沢の家並みや村山葉山が見通せる送電線鉄塔が建つ休憩場所に着く。
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その先尾根沿いを進むと山形市少年自然の家に続く大平口からの道と合流し、しばらく山辺・南陽の境界を2本の道が並行して続きます。
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一旦緩やかに下ってから擬木の階段を息を切らして一気に登ると山頂手前220mで表参道に合流する。
小滝トンネル脇から入るこの表参道は、かつて999段と言われていた急な石段を登ることになるが、傷みが酷く所々石が崩れて歩くのも危険だったため、数年前に寄付を募り大規模に改修し700段近くだという 今は900段余りとのこと。(2021.10.8訂正)

見事な杉の大木に挟まれて真っ直ぐな石段を踏みしめてようやく山頂です。
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社殿には上杉鷹山が揮毫した扁額。鷹山は25歳のときこの虚空蔵尊に参拝した。我々もそろって拝礼。
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この社殿を中心に右手東北方向が山辺町、山形市、左の西側が白鷹町で、社殿の真下にはその境界の基準になる標石があるらしい。

社殿横に建つ上杉鷹山の「伝国の辞」を刻む石碑。
南陽鷹の会(斎藤喜一会長)が中心になって『白鷹山に「伝国の辞」碑をつくる会』を立ち上げ、近隣の市町村から多くの有志の賛同を得て2014年(平成26年)に建立された。

その横には、建立の趣意書きと、鷹山公を敬愛したジョン・F・ケネディーの米国元大統領の就任演説の一節を記した副碑が建っている。
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「国家が何をしてくれるかではなく、自分が国家のために何が出来るかを問おうではないか」
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昼食を取りながら「つくる会」の事務局長を務めた川井区長から、建立までのエピソードや、この大統領就任演説の中の一節が副碑に刻まれるまでの裏話をお聴きした。

あらためて為政者上杉鷹山の偉大さ、そしてそれを敬う「南陽鷹の会」の方々の行動力と熱い想いに触れる機会になりました。

毎年5月13日の山開き(虚空蔵尊例祭)には表参道口や周囲の登山道からも大勢の方が登られるのでしょう。

今年の自然観察会は10月2日に行われ、子ども達もまた樹名プレートを取り付けるとのこと。

地域の素晴らしい歴史や豊かな自然にたくさん触れて、ふるさとに誇りを持って守り伝えていきましょう。


遊歩道口まで戻り、放牧場管理道を更に管理小屋まで進むと、広々とした牧野が気持よく、奥のカラマツ林の先には蔵王連峰が一望できました。


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2021.09.21:npo-fevent

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