farmer`s column「我田引水」
▼TPPより釣り竿
TPPの話題が多くなっております。
大歓迎派の産業界、大反対派の農業界、
たまの変わり種で賛成派の農業者という図式でしょうか。
僕としては、基本的に農産物は国内で自給するべきと考えています。
自国の「食」を守ることは当然なことでしょう。
ただ、国際的な状況を考えると、「反対」と声高に叫ぶだけで良いのか?
そんな風にも考えます。
以前読んだ、石川県の農家の文章で面白いものがありました。
抜粋しますと、以下のようになると思います。
問題点
・日本の農業が、国民にとって本当に必要とされているか?
・舌と脳でインプットさせているか?
・生産者にどれだけお金をあげてもだめ。作った農産物を適正価格で買ってくれる
消費者がいないと、日本の農業は良くならない。
解決策
・食育授業・農作業体験で背景を伝える(脳・身体からのインプット)
・食べてもらって、美味しいと感じてもらう(舌からのインプット)
具体策
・国産農産物全面使用による学校給食の無料化
・今の農業者にお金を与える施策はお金の無駄遣い。農業者に(餌を与えるのではなく)
釣り竿を与える施策に変えるべき
非常に考えさせられる内容です。
「反TPP!!」以前に、農家として取り組むべきは多いでしょう。
極論ですが、幾ら安く農産物が入ってきても、買う人がいなければ、どうしようもありません。
いかに、自国の農産物を選んでもらうか?
いかに自分の農産物を選んでもらうか?
農業者が、そういう努力をしているか疑問です。
規模の大小ではなく、食べる人・作る人が、相互理解・相互繁栄できるシステム作りこそ、
農政の大きな仕事だと思います。(もちろん、農家としての同じでしょうが〜)
〜山形・新庄発〜
イシイファーム
石井昭一
2011.01.20:nosya
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