NORIYOs NOTE

いつものようにスーパーへ買い物へ行くと、色とりどりのカーネーションが並んでいた。

「今日は母の日か…」

日々の子育てや仕事に追われ、母の日まではもう少し先だろうと考えていた。

ちょうど近くに住む母からきた電話で、
「父の日と一緒に買うから待っててね〜」と謝罪の一言を伝える。いけない娘。

買い物を済ませて自宅に戻り、急いで夕飯の支度。
すると、突然子供たちから思い思いの手作りプレゼントが台所に届けられた。

中学生の娘は厚紙に母の似顔絵とオリジナルのかわいいキャラクターを散りばめて、メッセージが添えられていた。

「……私は今思春(反抗)期をエンジョイ中で何かと迷惑をかけるけど、これからもよろしくね。いつもありがとう。」

全く手前みそだが、画力は感心するほどで、母はこのキャラクターをいつかベジアートに登場させたいと秘かに考えている。

小学生の息子はお決まりの「お手伝い券」と「肩たたき券」
一年前の母の日にもらった券がまだ20枚ほど残っているので、早く手伝ってもらわなくては。

未就学児の娘は、自分の読まなくなった絵本を白いビニールひもで束ねてプレゼントしてくれた。
「私この本もう読まないから、ママにあげるっ♪」

……読まない本をどうもありがとう。
その本には「おてつだいけ」という紙が一枚貼り付けてあった。
「ん」が抜けていたけれど、十分伝わった。

夫からは夏用のサンダルを買ってもらったので、もう少ししたら履かせてもらおう。

何でもないようなことが、幸せなんだとしみじみ感じた。