目加田経営事務所/根橋弘行

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食品製造業A社は、ISO9001の認証取得以来、2回目の更新審査を迎えました。管理責任者がインタビューを受けています。

審 査 員:
3年間の内部監査の結果を見てみると、3年間で不適合は1件だけですね。不適合には至らないけれど改善の機会があると観察事項を指摘している件数も毎年1件だけです。内部監査はしっかり出来ているか少し疑問が残りますが。

管理責任者:
ISOは約6年間運用してきていますので、ISOの仕組みがしっかり定着してきている証拠ではないかと考えています。

審 査 員:
ISOの運用が充実してきていることは確認できました。しかし、社長へのインタビューでは、歩留まりの向上やクレームの減少についてもっとISOを活用したいという話がありましたが、そういう面で内部監査で改善の機会が発見できていないのではないでしょうか。

管理責任者:
会社の問題解決については正直言って内部監査は貢献できていません。

審 査 員:
3年間の内部監査の監査員の記録を見てみると、3年間内部監査員のリーダーとメンバーは同じ顔ぶれですね。

管理責任者:
そうなのです。ISOの運用スタート時には、幹部社員を中心に10名の内部監査員を認定しました。外部の内部監査員研修で勉強をさせて認定しました。その後、幹部社員が退社したりして5名になってしまいましたので5名で毎年内部監査を担当させています。

審 査 員: 内部監査員は増員しないのですか?

管理責任者:
忙しくて外部のセミナーにうまく時間が合わなかったりして増員はできていません。5名で内部監査は何とか実施できるということで頑張ってもらっています。

審 査 員:
確かに、5名で内部監査は実施できますが、会社の改善をより強力に進めるためには、内部監査員の体制を充実させていくことが重要ではないでしょうか。貴社にとって内部監査員とはISOを一番よく理解し、改善を進めることができる担当者だと思いますよ。
内部監査員を増やすという事は、各部門のISOの理解者を増やすことにつながりますので、運用がさらに充実していくはずです。

管理責任者: 確かにそうです。そこが疎かになっていましたね。

審 査 員:
内部監査員に認定するための研修は外部で受ける必要はありません。内部監査はあくまで自社で運用する仕組みです。ISO導入したばかりの時には、当然ながら、社内に教えるだけの知識のある人はいなかったと思いますが、その後6年間も運用してきたのですから、管理責任者から見て「この人は内部監査をしっかり出来る。他人に教えることができる」という人に講師を担当してもらうことも可能です。

管理責任者:
分かりました。内部で研修するかも含めて内部監査員の増員を検討します。

ISOの運用期間が長い企業では内部監査の体制がどんどん充実していくはずですが、反対に先細りしている企業も散見されます。今回は内部監査員の充実について検討します。

≪ご提案1 内部監査員の増員を進めましょう ≫
内部監査員の増員は、ISOの理解者を増やすことで運用の充実が図れると同時に内部監査の実施体制の強化が図れます。ISO運用のすそ野を広げるために内部監査員の増員計画を立てましょう。

≪ご提案2 自社での内部監査のノウハウを後輩に伝える仕組みを作りましょう ≫
内部監査のセミナーは外部で実施されていますが、それに合わせて社内にいる内部監査員のこれまでの経験・知識を新しい内部監査員に伝える仕組みを構築しましょう。
・先輩内部監査員と新人内部監査員のペアによる内部監査の実施
・内部監査員による内部監査員育成の社内研修プログラムの開発
・先輩内部監査員による内部監査実施前のオリエンテーションの実施(内部監査のポイントの確認とQ&A)

≪まとめ≫
内部監査は全社的に計画して実施しなければ効果は上手く出ません。一部の人によって実施されているのではなく、全ての人が関わる内部監査へバージョンアップしていきましょう。
2012.06.15:nebashi:count(1,316):[メモ/レポート]
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