私が、最も印象に残ったことは、皮質下出血により、脳死の状態にあった患者さんのケアに入らせていただいたことです。
その患者さんは、脳死の状態になってしまった方でした。
頭に、頭帯を巻いているのですが、その頭帯には、脳が漏れ出していて、頭は、脳がなくなってしまったことにより、大きく変形していました。
そんな、重傷な患者さんを見たのは、はじめてのことだったので、大きな衝撃を受けました。
そして、もう一つ衝撃だったことがあります。
それは、患者さんの年齢は30歳で、出産後すぐに脳死の状態になってしまった患者さんで、部屋には生まれたばかりの赤ちゃんの写真が張り巡らされていたことです。
部屋に入った瞬間、言葉を失いました。、
それと、同時に、言葉にできない「はぁあ。」という重く複雑で何とも言えない感情は、本当に苦しくて、私自身がとても沈みました。
その時に、初めて「この人に学生としてできる限りの看護を提供したい。なんとかしてあげたい。私にできることは、何だろう。」と深く深く考え思い悩みました。
結局、学生の私は、看護師さんと一緒にケアを行なわせていただくと、それしかその患者さんにできなかったことが、一番こころ残りなこと、そして印象に残ったことでした。