地名考 小屋・高野
奈良時代に「畿内七道諸国郡郷の名、好字を付けよ」と勅令が出ました。 そこで、地名に漢字を当てる際は好字(良い意味の字)を用いることになりました。 例えば、芦(アシ)は悪しに通じるので、葦(ヨシ)にして「吉」の字を当て、吉野・吉原といった地名になりました。 また、芳を使った芳ケ沢(ヨシガサワ)の字名が釜渡戸にあります。 中川地区の字名に「小屋」「高野」があります。 コヤは荒野の新開地のことで、江戸時代の新開地「新田」より古い言葉になります。 荒野の字に別の漢字が当てられました。 (庄内地方では興屋の字が使われます。) 画像1は以前セブンイレブンがあった字「鹿間小屋」です。 画像2はファミリーマートがある字「高野」です。 どちらも集落に近い下流側の傾斜地なので、水を得やすい場所から開墾されたのでしょう。 参考:山形県の地名研究 長井政太郎著 地名のなぞを探る~やまがた~ 木村正太郎著
2022.02.02