第13番「石光山 石山寺 如意輪観世音菩薩」
後の世を 願ふ心は かろくとも 仏の誓ひ おもき石山
現世を重んじて、後の世を願う思いは軽くても
石山寺の観音様のご誓願は、石山のように重く揺るがない。
◇「かろく(軽く)」と「おもき(重き)」が対句になっています。
また、おもき「石山」と「石山寺」をかけています。
第13番の観音様は8番・11番と共に眺岩に彫られています。
岩の上に彫られていますので、見落とさないようお気をつけください。
第12番「岩間山 正法寺(岩間寺) 千手観世音菩薩」
水上は いづくなるらん 岩間寺 岸打つ波は 松風の音
水上を訪ねて行くと、岩間寺にたどり着いた。
水はやがて川となり、さざ波は松風の音のよう
◇水は「智水」※とし、「岸うつ波」は観音浄土の補陀落を表しているとすると、
「智水の源を求め、浄土のような岩間寺へ向かう。」と解釈できます。
※仏の智慧を、煩悩を洗い流す水にたとえた語
また、「岩間寺(いはまでら)」を古語の「いはまほし」(言いたい)とかけているとすると
「智水を求めるならば、浄土のような岩間寺へと伝えたい。」とも解釈できます。