鼠子(ネズコ)・黒檜(くろべ)
ヒノキ科 クロペ属 針葉樹 本州の北部から中部、さらに中国、四国地方にも分布していますが、 分布の中心は本州中部の山岳地帯です。 樹高は約30m、直径80cmくらいに成長します。 昔から木曾五木の一つとされています。 木曽谷周辺以外の木は大変に枝振りが良く、節が多いのが特徴です。 鼠子の名は材色が鼠色な為、木偏に鼠をつけて当て字でネズコと 読ませていたことからのようです。 ネズコはヒノキ科の樹木で、樹皮が桧の皮に似た薄黒い色をして はげ落ちるような形であり、木の葉の色が黒い杉のようなので、 別名を黒桧(クロベ)と呼びます。 収縮率が小さく狂いが少ない反面、光沢には乏しく強度も弱いので 構造材には不向きですが、軽軟なため切削加工は良好で扱いやすく 耐朽性も高い材料です。この木は市場ではあまり見かけません。 装飾材として、彫刻欄間、天井板、長押、腰羽目など建具材に適し、 屋根用付き柾、天井板、経木小箱、曲げ物、額縁にも使われています。
2009.03.07