株式会社長井製作所
▼人に依頼したら、出来具合を確認する事が必要
過去にあった話ですが、とある製品でクレームが発生してしまいました。内容的には、寸法精度ではなく、突起部の曲がり具合という外観面でのクレーム内容でした。大量ロット製品で、良品・不良品が混在しているので、明後日まで、選別して再納入せよと返却されました。
休日でしたが、都合のつく社員5名ほどに休日出勤して貰い、検査担当者がクレーム内容を説明し、選別作業を開始していました。1時間ほど経過した時点で、5名の選別結果を確認したら、Aさんが良品と判断した程度のものを、Bさんは、不良品と判断しており、A〜Eさん5名の判断基準が、それぞれで異なっていたのです。
説明した検査担当者にどのように説明したと聞き質したら、クレーム内容をサンプル無しの上、口頭の説明のみで、開始させたとの事。
寸法不良、角度不良などの測定具や検査治具を使用出来る客観的な選別作業ならいざ知らず、外観不良の様な選別作業者の主観に頼るような場合には、口頭説明だけではなく、サンプルを提示し、且つ、作業開始後、しばらく作業者の側で選別作業を注視して、自分の説明内容が確実に伝わったのか確認する必要があると諭しました。
品質検査問題に限らず、客観的に尺度の無い人間関係では、自分の主張した事が、相手に正しく伝わったのか確認する事が、良好な人間関係をつくる上で必要十分条件なのではないでしょうか
又、主張を聞いた人も、自分の受取り方が正しいのか、質問などを通じて確認すれば、お互いの協力で良好な人間関係となるでしょう。
2011.09.29:長井製作所
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