株式会社長井製作所

▼自己責任

最近の傾向と言うべきか、人間本来の特性と言うべきか、トラブルの発生原因を他人や社会に求め、自分はあくまでも被害者と主張する人が多く感じられます。又、トラブルの責任を追及されても、トラブル、そのものを認めなくなるのです。
かつて、我が社の例ですが、ある製品にクレームが発生し、原因が分からず、その時点の作業者が2名いて、一人ずつ聞き取り調査を行ったところ、Aさんは、「自分は注意しながら生産したので、不良品が発生するのはおかしい」との言い分で、Bさんは「自分は細心の注意をはらって生産したが、不良品の現物があるのだから、不注意があったと思う。今後、注意して作業します。」との回答でした。その後のAさん、Bさんの品質統計を取ったところ、Aさんの不良発生件数は減少せず、Bさんの発生件数は減少していました。
昨年のアメリカでのトヨタ自動車の電子制御システムのクレーム問題、海外では、自分が悪いと認めると賠償問題で不利になると、初めは認めませんでしたが、マスコミに手ひどく非難され、リコールをしました。その後、時間がかかったとはいえ、トヨタの無実は証明されました。
自己責任の追及は、過度になると、中国の文化大革命時の「自己批判」などというとんでもない化け物にも変化するリスクもありますが、トラブルの発生原因には若干なりとも自己責任がある事を忘れないで下さい。
2011.02.28:長井製作所
[2011.02.28]
雪解けはちかい? (kuro)

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