水源地域ビジョンとは

 水源地域ビジョンとは、ダムを活かした水源地域の自立的・持続的な活性化を図り、流域内の連携と交流によるバランスのとれた流域圏の発展を図ることを目的としています。また、策定にあたっては、ダム水源地域の自治体、住民等がダム事業者・管理者と協同で策定主体となり、下流の自治体・住民や関係行政機関に参加を呼びかけながら策定する行動計画です。

 長井ダム水源地域ビジョンでは、東北地方で有数の重力式コンクリートダムで、自然と調和した環境に優しいダムづくりを目指し建設された長井ダムを活かし、地域での活動を通じて広く流域全体に活動をつなげることで、長井の人と地域を元気にすることを目的として策定されました。

 

長井ダム水源地域ビジョンがめざすもの

 長井ダム水源地域ビジョンは長井ダム周辺環境整備計画のコンセプトである「水に関わる事柄へ市民が自発的・積極的に参画していく」ための行動計画として位置付けます。このため、市民がダムや水源を身近に感じ、親しむことができる活動を計画・実践します。計画策定・プレ活動を通じて培った活動の基盤をさらに発展させ、地域内の活動をネットワーク化するとともに、水や自然を大切にする人を育てます。
このような地域づくりの活動を通じて、流域内の人の交流を活発にするとともに、活動を継続して行うことにより、長井の人や地域を元気にすることをめざします。

対象範囲

 長井ダム水源地域ビジョンは、長井市を水源地域と位置付け、主な行動計画の対象範囲とします。
特に、水源地域での地域づくり活動を最上川流域に情報発信し、活動の広がりと、水を介した流域の連携を目指します。例えば、下流受益地に該当する自治体とのコミュニケーションや、最上川中流地域としてかんがい用水等での利用が見込まれる山形市との取り組み連携が考えられます。加えて、同じ最上川流域として寒河江ダム、白川ダムとの水源地域ビジョンでの取り組み、連携して推進します。 将来的には、流域外への情報発信を通じて、広く取り組みを連携していくことを目指します。

目標

長井ダム水源地域ビジョンの目標として、短期目標と中長期の達成目標を下記の通り設定しました。



基本方針

長井ダム水源地域ビジョンの目標の達成に向けた方針として、以下の4つの基本方針を設定しました。

 


長井ダム水源地域ビジョンの推進方策と体制

 本ビジョンでは、自立的・持続的な水源地域の活性化につばげるために、以下の3つの方策に基づき、ビジョンを推進していきます。

より多くの人にビジョンを知ってもらう
■水源地域ビジョンのホームページの有効活用
■定期的なビジョン活動レポートの発行

より多くの人が参画するきっかけをつくる
■継続的な市民意向調査の実施
■活動情報マップによる団体のつながり強化

継続的に推進するしくみをつくる
■ビジョンの効果の見える化(愛着度計測による効果の把握)
■参加者による活動検証(PDCAによる活動推進)
■助成金カレンダーによる資金調達(活動の継続化)
■若い人のビジョン活動への参画を通じた人材育成の推進

推進体制

 長井ダム水源地域ビジョンは、長井ダム周辺環境整備計画の検討に携わってきた人、長井市のまちづくりや環境に関わる取り組みを行なっている人、関係する団体、行政、企業などの多様な主体が知恵を持ち寄り、連絡・協力しながら、計画の策定と推進(活動)に関わることで、ダムや水源を身近に感じる活動を多方面に広げていきます。

 また活動の推進にあたっては、WG(ワーキング)メンバーを主体とした推進組織を設立し、継続的に活動が行なえる体制を目指すとともに、ビジョンを通じて企業の参加に積極的に取り組むことで、ビジョンの一層の推進が図られることが考えられます。

なお、ダム管理者は、上記の活動支援や流域連携に向けた取り組み支援を行なっていきます。



行動メニュー案



•戦略的な人材の育成と活用
•水源地域環境保全活動
•長井ダム「水の感謝祭」の実施


•ダム周辺探勝ツアー
•百秋湖カヌーツーリング
•水の安全教室の実施


•水源地情報センター(仮称)の運営
•スノーシュー体験
•スカイスポーツ活動の推進
•まちとダムをつなぐスノーランタン
•水源地ウォーキング
•奥山自然楽校の開校
•水源地域お宝マップの作成


•ビジョンホームページの運営
•活動マップ・カレンダーの作成
•水源地域まるごと体験
•木工産業の育成
•新たな食・名産品の開発
•白川・寒河江ダムとの3ダム連携
•上下流交流の推進

この記事へのコメントはこちら

※このコメントを編集・削除するためのパスワードです。
※半角英数字4文字で入力して下さい。記号は使用できません。