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カバン背負ってなくても、平気だもん♪

今年もかわいいめぐみっこ達がたくさん入園してきた。1番小さいクラスのA君。

保育園での経験はあったものの、環境の変化により、登園後は泣いて過ごすことが多かった。

特にカバンを降ろしたり、園児服を脱いだりすることに抵抗が強く、

しばらくの間は登園してきた姿のまま玄関で外を眺め、時に「まま~」と言ったり、

自分から外ズックを出してきたりしては泣いて過ごした。

保育園経験があるA男。“保育園での経験もあるし、最初は泣いたりしても、わりとすぐに

慣れてくれるのではないか”と思っていた私は、登園時の姿のままで泣いているA君を見て

正直焦ってしまった。「なんとかしないと…」「カバンだけでも降ろした方がいいよね…」

という思いが正直のところであった。しかし焦れば焦るほど上手くいかず…。

A君の気持ちに任せ、気持ちが変わるまで見守ることにした。

…2週間後。A君は泣かずに登園できるようになった。そして自然と自分からカバンを降ろし、

園児服を脱いで遊び始めるA君。その姿を目の当たりにし、

「集団生活の経験があるから大丈夫」「この子ならできるはず!」という

フィルターを勝手にかけてはいけないことを改めて実感した。

その子のタイミング・時がくるのを、どんと構えて待つことができるようになりたいと

感じた2週間であった。

 

2020.08.06:コメント(0):[保育の目]

『(食べちゃった・・・)』

Aちゃんは今年入園した女の子だ。給食の時間ご飯よりもおかずが大好きで、おかず中心に食べてしまうことが多く、そばに付いてご飯とおかずを交互に食べるように伝えたり、手を添えて一緒に食べてみたりする日々が続いていた。

3月の給食の時間、Aちゃんが食べ始めると、その日はおかずと一緒に白いご飯も食べていた。

昨日まではない光景で、私はすぐにも「自分でご飯食べてえらいね。」と言葉で伝え褒めてあげたかったが、一瞬考えてとどまった。いま言葉をかけてしまったらAちゃんは驚いて白いご飯を食べるのを止めてしまうかもしれないと思い、全部食べ終わるまで見守る選択をした。

私は全部食べ終わったことを確認してから、ほとんど一人で食べていたことを褒めながら、Aちゃんと一緒に喜び合うことができたひと時であった。

2015.08.31:コメント(0):[保育の目]

最高ですか?最高です!

 子どもたちにわかる言葉で、子どもたちに話し掛ける。保育をする時には必要な技術である。

満3歳児は、個人差が大きく、理解力にも大きく違いがある。2学期も後半になり、クラスの

中で、全員で教師の話を聞く時間も少し持てるようになってきた頃。勤労感謝の日にちなみ、いつも給食を作ってくれる給食室の方にプレゼントを作ることにする。その導入として「~してプレゼントしたら、うれしいんじゃないかな~と思うんだけど…」しかし、反応が鈍い。思わず、「どう?」と投げかけてしまう。するとこんな答えが返ってくる。「どぉぉ~!!!」思わず吹き出してしまった。「~してもいい?」「いいっ」など、簡単な言葉でのやりとりが多いりすさん。言葉のキャッチボールでは、OKサインのときは、同じ言葉を繰り返す方程式があるのだ

ろうか。もちろん、「どう?」という言葉の意味がわからなかったんだろうな…と教師として、出てしまった言葉の貧しさに反省をする。反応が鈍かったのには、様々な振り返りも必要である。一方で、決して「イエスマン」ならぬ、「イエスチャイルド」ではない、いやいや期真っ只中で、「いやだ!」の自己主張ははっきりできるこの子たちの言葉…「どう?」「どう!!」

やりとりの術。思いの表現の仕方がとてもユニークで、思わず笑ってしまったのである。

2015.08.31:コメント(0):[保育の目]
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