看護を選んだ理由
私が看護師になりたいと思ったのは、祖母のところにきていた在宅看護師さんにあこがれたからです。私の祖母は体が悪く、看護師さんに家にきてもらってケアをしてもらっていました。祖母は人見知りがあってなかなか初めて会った人とは会話が弾まないので、私は様子を見にいきました。しかし、祖母は初めて会った看護師さんとにこにと会話をし、楽しそうにしていました。私ははじめは驚いていましたが、看護師さんと祖母の様子を見ているうちに、なぜ祖母が楽しそうにしているのかわかりました。看護師さんは、祖母の話をよく聞きながら、相手の話すペースに合わせてコミュニケーションをとっていました。また、いつも笑顔で話を聞いて、痛いところや苦しいところがないかを相手が遠慮しないようにうまく聞き出していました。この様子を見ているうちに、私は看護師という職業に興味を持つようになりました。
実習で最も印象に残ったこと
私が実習で最も印象に残ったことは、患者さんとのかかわりについてです。
私の受け持たせていただいた患者さんは、意思疎通が難しくコミュニケーションのとれない患者さんでした。初めてお会いした時は声をかけても反応がなく、どうすれば患者さんとお話ができるのだろうと悩みました。私は患者さんがどんな話し方であれば反応してくださるのかを考えて、声を低くしたり、簡単な言葉を使うなど患者さんに合わせたコミュニケーションの方法を実施しながら、時間を重ねて患者さんとの信頼関係を作っていきました。患者さんが血圧計を痛がってコミュニケーションをとれなかったり、ケアをしてほしくない日は、わたしの声がけがなかなか伝わらず、いろんな工夫をしたりとやりがいのある実習になりました。実習が終わるころには、患者さんとの意思疎通がとれ、にこにこと会話をしてくださるようになりました。最後のあいさつをしたとき、患者さんから「こちらこそ」とかえしてくださったことが一番心に残りました。