白鷹町 | みゆき整形外科クリニック

▼失われた30年

2月になって積雪量が増えて、クリニック白鷹あゆみの園の除雪費がまた何十万円もかかると思うと、気が重くなります。数年前の1月には1か月で百数十万円も除雪費がかかったことがありました。今月もその時をほうふつとさせ、恐怖を感じます。
「医者は儲かっているから、たいしたことないだろう。」と患者さんたちは言います。しかし、それは私が医者になる前の50年前位までの話です。医師優遇税制という制度があって、いくら儲けても収益の72%は非課税という制度がありました。つまり、1000万円の利益があっても、250万円の利益があった他の職業の人と同じ位しか税金がかからないというものです。だから昔の医者はお金持ちが多かったのです。その時代を知っている人はどんどんいなくなっていますが、「医者は金持ちだ」という概念だけが、いまだに巷に残っているわけです。実は今でも医師優遇税制はあるのですが、それは年の総売り上げが数百万円以下の診療所などに適応されているようです。無医村をなくすために存続していると思われます。今では医療機関にも他の企業と同様の税金がかけられています。医師優遇税制が亡くなってからもバブルの頃までは、物価スライド制で年2%位診療ずつ報酬(医療機関がもらえる報酬)は、上がっていたと思います。しかし、バブル崩壊以降は、他の企業もそうですが、ほとんど上がっていません。「失われた30年」といいますが、医療機関も同様なのです。それなのにうそつきのマスゴミは、未だに「医者はもうけやがって」という偏見に満ちた報道をしたり、大儲けしている美容整形外科医(自由診療が多いので、自由に金額を決めて儲けやすいのです)を取り上げて、さも医者がみな大儲けしているような印象操作をしています。普通の診療機関、病院は事細かに診療報酬が決められていて、原則自由診療は認められていないのです。マスゴミの執拗な偏向報道によって、いまだに医療機関、医師も国民に偏見の目で見られているのです。
診療所を開設した30年近く前や、白鷹あゆみの園を開設した20年前は、こんなに経営が大変になるとは思ってもみませんでした。なんでそうなのだろうといろいろ考えてきましたが、日本をもうからない国にした原因は、国会議員です。自分たちは、手当を含めて年間四千万円もの給与をもらい、一方で、庶民にはいろんな形で増税に次ぐ増税を行ってきました。特に悪いのは消費税。消費税は輸出企業にはかからず、むしろ還付金として企業に還元されています。輸出企業のスター選手であるトヨタは以前から一銭も消費税を払っていません。むしろ還付金として莫大な金額を得ています。日本の輸出産業に対する還付金は年間2兆円にも迫るといわれています。こんな不公正な税制はなくすべきです。
以前政府は消費税はすべて福祉目的税としてだけ使うなんて言っていますが、全くの大嘘です。消費税は輸出産業への奨励金なのです。
また、本当はこれが国民から税金をむしり取っている元凶ですが、特別会計というのがあります。国会で審議されて決められるのが一般会計予算です。その額は現在大体年間100兆円強です。しかし、審議もされず、これは必要経費だからと各省庁に流れていくお金が、特別会計予算です。西暦2000年以前はその額は150兆円とも200兆円とも言われていました。現在ではいつの間にか400兆円ともいわれるようになりました。これが各省庁に分散され、天下り先を作る資金源にもなっているのです。国民でそれを知っている人はごく少数でしょう。
国会議員が官僚に懐柔され、いい給与をもらって飼いならされているのです。NHK党の浜田聡参議、院議員が、「国会議員の大半はまぬけ」みたいな事を言っていましたが、まことに真実だと思います。まず、国会議員数を半分に減らすところから改革を始めなければならないと思います。


2025.02.27:miyuki-cl

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