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【バリアフリーとユニバーサル】
日本の高齢化が急速に進んでいることは周知の事実ですが、国立社会保障・人口問題研究所の試算によると2000年に17.3%だった65歳以上の比率が2005年には20.1%、2030年には33.7%に増えるそうです。人口の1/3は65歳以上というのです。2010年の日本の平均年齢は44.8歳ですから、2030年には50歳越えているかもしれません。アメリカCIAのデータ「MEDIAN AGE」によると日本より平均年齢の高い国はドイツの44.9歳、モナコの49.4歳の2カ国だけです。先進国の高齢化が進み途上国が若年化で苦しんでいるという構図です。高齢化スピードで日本の後を追いかけている国はイタリア、スペイン、ドイツと中国です。
世界はこれから未体験ゾーンと言える高齢化社会になるわけです。そのような目で見てみると、気づくことがたくさんあります。
例えば、バス。今のバスはバス停で止まると、乗降がしやすいように、車体が歩道側に傾きます。路面との段差が随分と低くなりますので、足腰が弱いに人にはとてもありがたいことです。それに、バスはお年寄りが座るまで動きません。危ないですから。
ほとんどのタクシーは車いす対応サービスができ、ドライバーもその取り扱いの訓練を受けた人が多いように思います。
また、わざわざショッピングセンターに行かなくても済むようにコンビニの品ぞろえも随分と変わってきています。惣菜、中でも和食惣菜の充実は目を見張るものがあります。しかも、常温保存ができるレトルトで少量の食べきり用の個食になっています。銀行やクリーニングを併設しているところも増えています。スーパーは宅配に力を入れており、家に居ながら買い物ができるシステムが普及しています。これは高齢者と言うより、小さな子供さんがいる家庭とかも利用者が多いようです。他にも人口の変化に伴う、市場の変化に目をこらしてみましょう。
障害のないバリアフリー環境とどのような状態の方でも、公平で・自由度が高く・わかりやすく・負担が少ないユニバーサルなデザインはアイデアがますます増えていると思います。人がよりよく生きるかを考えた末に行き着くアイデアでしょうが、これを追求することがビジネスを拡大させてくれる時代になってきました。
高齢化する事によって、みえてきた未来があります。そして、まだ未体験の国々が新たな市場として拡大している事を考えると、とても、わくわくする楽しい未来がすぐそばにあります。バリアフリーとユニバーサルをキーワードにビジネスを再度見直してみませんか。
2012.06.15:
目加田博史
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