目加田経営事務所

▼【2011年の振り返り】

2011年最後のお届けになります。今年も、1年お世話になりました。何といっても3.11東日本大震災とその後の福島原発事故は長く歴史に記録されることでしょう。未曽有の災害に置いて「想定外」の出来事が続出し、打つ手が後手後手に回ってしまった1年でした。いまだに原発は終息せず、被災地の復興ビジョンは見えていません。

過去に振り返り学ぶならば、2008年9月のリーマンショックは全世界の金融と経済に甚大な被害を与えたため、世界経済は急激なリセッションに巻き込まれ、日本経済は減産に次ぐ減産で、平常時の3割以下の操業がざらでした。とにかく、販売市場であるアメリカや中国の購買力が大幅に落ちてしまったのです。この余波で、欧米の金融不安が表面化し、ギリシャを始め、南欧の国々がデフォルト懸念でヨーロッパ経済がガタガタになったのは記憶に新しい出来事です。落ち着きを取り戻したとはいえ、ユーロは100円台、ドルは70円台と弱く、予想もしない円高で日本経済は苦しめられていました。そこに、3.11東日本大震災が襲いました。政権は2009年9月の政変で政権をとった民主党で、毎年首相が交代するという摩訶不思議な政党で、毎日が緊急時のような落ち着かない状態がいまだに続いています。

秋口からやっと本格化した災害復興策はいよいよ動き出し、これから向こう5年間程度は需要が急拡大してゆくと思われます。
公共工事(23%)と設備投資(13%)、住宅(13%)、個人消費(48%)、外需(3%)が日本のGDPの構成要素ですが、一番大きなウェイトを占める個人消費が元気ですので今年も一年何とかなったという感じがします。円高で製造業の海外移転が進み、外需が稼げなくなる懸念もありますが、国内的には公共事業や住宅は堅調に推移しています。
2012年は復興特需もあり、景気は悪くはないと思いますが、ミクロで見れば、地域格差や業界格差、企業格差は一段と拡大する事になると思います。
消費税の動向が気になりますが、未来はみずからの手で切り開く意気込みが必要です。3.11のニュース報道を見た時、これからどうなるんだろうと皆が思いました。しかし、極めて冷静な行動で、それぞれの企業が知恵を出し、雇用を守り、1年を勝ち抜いたと思います。いままでやっていないことにチャレンジした企業も多かったでしょう。

取り巻く環境がどのように変化しても、冷静に現状を見つめて、打つべき手を着実に打ってゆくことがもっとも重要なことです。
お客様が望んでおられる事で、今までやっていなかったことに勇気を出して取り組んでゆきましょう。いつかやろうと思っていたことがあるならば、是非、具体的に着手してみましょう。それぞれが知恵を出して、新しい試みにチャレンジしてゆかねばならなりません。
今年も1年、お世話になりました。皆様のますますの発展を願っています。ありがとうございました。
2012.01.31:目加田博史

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