目加田経営事務所
▼【人育ての基本はよい習慣を身につけること】
伸びる人とそうでない人はどこが違うのでしょうか。能力や知識、技術、性格、経験、考え方、行動など人の成長に影響を与える要因は様々ですが、よい習慣をたくさん身につけている人が伸びていると思います。人育ての基本はよい習慣をたくさん身につけさせることだと思います。
例えば、伸びる人のレポートをみると、宛先、タイトル、日付、名前はもちろん、文字が読みやすく、きれいで、最後まで文字が乱れていません。誤字、脱字も少なく、文章も簡潔です。内容的にもしっかりしていますし、論点や主張が明快な場合が多いです。最近はパソコンで書く人が多いと思いますが、あえて、手書きするようにすると、文字のきれいさや最後まで集中力が持続できているかなど、いろんな事が分かります。後はスキャンしてPDF化すればOKです。
「最初は、今時、なぜ手書きなのかと思いましたが、パソコンや携帯を使うようになって漢字が書けなくなっていました。字も汚くなっていたので、ちょうど良かったです。アナログに戻すと言われるときついですが、常に文字を書く習慣は絶対に必要ですね。複写はがきを書くのも苦で無くなりますからね」と笑っている。
例えば、伸びる人の旅費精算をみると、出張帰りの翌朝には出張報告とともに提出されており、疑問をさしはさむような領収書もありません。仮払いをしている場合は、精算も同時に済ませています。もちろん、出張が数日にまたがる場合は毎日の出張報告を上司にメール又は電話で済ませています。
「翌朝に出張報告書提出と旅費精算を完了するのが当たり前なので、そのつもりで出張中から段取りする習慣がついていれば何ら難しい事では有りません。かえって、金銭感覚や時間感覚がついてきて喜んでいますよ」と笑っている。
例えば、伸びる人の日報をみると、その日のうちに出ているのは当然で、たとえ、出張先であってもその日のうちにメール又はFAX、場合によっては電話をします。しかも、単なる行動記録ではなく、上司やお客様から指示された事を簡潔に箇条書きにしており、それに対する対応策が5W2Hで書かれています。
「日報はついつい先延ばしにして手帳や資料を見ながら書くのでやたらと時間がかかっていました。今は、こまめに携帯に記録して、帰社途中に自分宛にメールで送れば、会社に戻った段階ででき上っているように段取りする習慣がつきましたから、正確だし、早いしとても楽です」と笑っている。
例えば、伸びる人と同行訪問すると、今までの取引の経過や得意先カルテ、訪問先の関係資料を整理してファイルしてあり、訪問の目的と今日の落とし所、提案書もA案、B案、C案と準備しており、段取りの良さが素晴らしいです。
「以前は、上司に散々注意されていましたが、今から考えればよくあれぐらいで許してくれたなと感謝しています。目的を達成した未来から、今を見て準備する習慣が身についていますので、何を準備すればよいか随分と分かるようになりました。でも、環境は常に変化するので常にアップデートしていないと役に立ちませんが」と笑っている。
例えば、伸びる人の出社は、とても早く、最低でも始業の1時間前には出社し、新聞に目を通し、今日の段取りを確認し、会社全体の動きを把握しつつ、出社してきた人に元気に大きな声で挨拶します。「ラッシュ時間だと70分かかる通勤が、今の出社時間だと30分で済みます。それにラッシュや渋滞に巻き込まれると疲れるし、本も読めません。会社に来れば人も少ないのでゆっくりと集中して仕事ができるので、とても快適です。朝が早い分、帰宅も早いので家族と一緒の時間がたくさん取れるので一石二鳥ですよ」と笑っている。
例えば、伸びる人の机の上は、とてもきれいです。帰宅するときは机の上は何もありません。机の引き出しも、無駄なものが少なく、紙ファイルはスキャンしてサーバーのデータベースとUSBで管理しており、そのデータベースやUSBのファイル管理も定期的に整理して、ワーキングファイルとアクティブファイルとスリーピングファイルに分類されており、一目でわかるようになっています。「紙ファイルだと見れば分かりますが、データだとしっかり整理しないと却って時間がかかるので、定期的に時間をとってデータの5Sを徹底しています。急がば回れですね」と笑っている。
2012.01.31:目加田博史
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